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2005/09/07

宮城スタジアムの思い出

今夜、宮城スタジアムで日本代表の親善試合が開催される。

宮城スタジアムには、3年前のワールドカップで一度だけ行ったことがある。決勝トーナメントの日本対トルコ戦だ。……こんな天気では自転車にも乗れないし、今日はその時の思い出話でも。

トルコ戦は、私にとって3度目のスタジアム観戦となる試合だった。最初が5月の東京スタジアムでのナビスコ杯、次が新潟スタジアムでのイングランド対デンマーク戦。サッカーを生で見るということの面白さがちょっとわかってきたころだった。

この日の予定は、新幹線で仙台に着いて宿に荷物を預け、地下鉄「泉中央」駅からバスでスタジアムへ行くというもの。しかしまずはシャトルバスの発着場所でつまづいた。表示もほとんどなく、案内係もいないので、どこからバスが出るのかわからないのだ。ようやく見つかると今度は延々と並ばなくてはならない。指定席とはいえキックオフ2時間前に着くことを想定した余裕のスケジュールのはずだったのに、この時点で早くも30分ほど時間をロスしてしまう。

ようやくバスに乗って、周囲に店も民家も何もない山道を延々と進む。道路だけは、スタジアムのために作ったかのような立派なものだったけれど。天気はどんどん下り坂になり、バスを降りると土砂降りの雨。今なら雨具一式は必ずもっていくのだが、当時は観戦初心者で雨具類は一切ナシ。自分の不用意さに腹を立てつつ、すぐに入場すれば何とかなるだろうと甘い見通しを抱く。ところがスタジアムに入場するためには、さらに1時間以上雨の中で待たなくてはならなかったのだ。数日前に訪れた新潟スタジアムでは手際よく入場させていたのに、ここではゲートも少なく雨の中で念入りに持ち物チェックをしている。怒りの声を上げることもなく、黙りこくって入場を待つ人々の姿に、ちょっと驚いてしまったくらいだった。

ようやくスタジアム内部に入れたのは、キックオフ10分前くらい。ところがコンコースには雨がどんどん吹き込んでくるし、トイレの数も少なく長蛇の列。すぐに観客席につきたいところだが、服がびしょぬれではどうしようもないので、バカ高いオフィシャルのTシャツを買ってトイレで着替えているうちに試合は始まってしまった。席についた時にはもはや疲労困憊で、応援する気力もゼロ。ふと我に返ると、何だか代表の応援の声もあまり聞こえてこないし、観客席全体が白っぽい感じでどうにも盛り上がらない。

選手たちと同じ空間にいるはずなのに、TVで見るよりも遠くに思える不思議な感覚。サポーターの声は遠くから静かに聞こえてくるだけだ。淡々とした試合は、あっさりと失点した後もなお淡々と進み、私は帰路の心配を始めてしまう。結局、ラクに帰りたい一心で試合が終わる前に席を立ってしまった。そして、日本は決勝トーナメントベスト16で姿を消すことになったのだった。

この日のいちばんの思い出は、泉中央駅近くのイトーヨーカドーで下着から靴まで服一式を買ったことかな。本当によく濡れた1日だった。そしてこの1日で、私は雨の日のサッカー観戦の方法を身をもって学習したのだった。

最近はトシをとったせいか物忘れが激しくなったけど(笑)、この日の宮城スタジアムのことは今でも鮮明に覚えている。それだけ印象の強い……というか、ひどい場所だったのだ。赤字になっていると聞いても「そりゃそうだろう」としか感じないし、このまま廃墟になってしまったほうが世のため人のためじゃないかと思うくらいだ。選手やスタッフは専用交通手段で現地入りするからわからないかもしれないけれど、宮城スタジアムはサポーターから気力を奪う。私は今でも、宮スタじゃなかったらベスト8までは行けたかもしれないと思っている。

(その後、仙台には2度ほど行って、素晴らしい仙台スタジアムで試合を堪能し、おいしいものもたくさん食べた。仙台は何度でも行きたいところだが、宮城スタジアムだけはゴメンだ)

そんなスタジアムで行なわれる今夜の試合。私の興味は、試合内容よりも観客席がどのくらい埋まるか、だったりするのだ。台風の影響が最小限であることを、観客のためにも心から祈っている。

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