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2006/09/03

「時をかける少女」

時をかける少女」を見てきた。

原作は、筒井康隆の名作ジュヴナイル。でも、ストーリーはほぼオリジナルで、原作のヒロインだった芳山和子の姪・紺野真琴が主人公になっている。真琴が高校3年の夏の数日間に起こった物語だ。

とある理由で、急に時間を飛び越えて「やり直し」ができるようになった真琴は、些細なことをやり直すためにその力を使っていく。そして、ついに……。お話はまさに、後味のいい「バタフライ・エフェクト」。あと、青春ものとしての「耳をすませば」が好きな人だったら、たぶんこの映画は文句ナシに気に入るだろう。

ところが、今の私は「自転車生活」にどっぷり浸かっているので、この映画の中の「自転車の役どころ」が気になって仕方がないのだった。
「2人乗りはイカンだろー」
「歩行者を蹴散らしての危険走行はどうなのよ」
「最低限の整備くらいしとけよ~」
……でも、これらのことがちゃんとしていないからこそ、物語が成立するのであって、もしヒロインが「正しい自転車乗り」であったならば、そもそも映画にすらならない、というあたりが何ともツラい(笑)。

映画の中の「違法」に目くじらを立てていたら、アクションものもサスペンスものも成立しなくなってしまうのは確か。だけど、アクション映画の中の「違法」なカーチェイスなどは、見る側も「非日常」であることを認識している。青春映画での暴力や万引などの「違法行為」も、それが「いけないこと」だと観客はわかっている。でも、「時かけ」での自転車の暴走は、あくまで「日常」の1シーンであって、誰も「違法」だとは思わない。そこがちょっとひっかかるポイントだったりする。

ま、こんなことが気になるのは、日々自転車のことばかり考えているせいなのかもしれないけどね(笑)。少年少女の2人乗りなんて、青春映画での必須シーンだもんなあ。こんなところでクドクド文句を言ってしまっているようでは、恋のときめきが訪れるわけもないかー(笑)。

ともかく、実によくできた青春映画だった。ここ数年、ずっと期待されてきた細田守監督が、満を持して取り組んだオリジナル作品(原作はあるけれど、ほぼオリジナル)で、その期待が裏切られなかったことは本当に喜ばしい。制作決定の報を聞いてからずっと楽しみにしていたけれど、待っていた甲斐があった。それに、背景もとてもきれい。いいアニメーション映画は、背景がきれいだもんなあ。夏の空や街の風景など、とても印象的だった。

「時をかける少女」は世代を超えた名作といっていい。ちなみに、私が最初にこの作品に触れたのは、少年ドラマシリーズの「タイムトラベラー」(古いっすね(笑))。あのころは「ラベンダーってどんな香りがするんだろう?」とずっと憧れていたような記憶がある。今回の映画では、私は芳山和子とほぼ同世代。まさに「魔女おばさん」ですなあ(笑)、なんて思いながら楽しく見てしまった。おススメ!

◆追記◆
テアトル新宿ではその混雑ぶりが報道されていたけれど、渋谷は大丈夫だった。映画の日でも立ち見にはならず、埋まっているのは8割くらい(もっとも、それでもスゴい集客数だと思うけれど)。上映開始時刻の直前でも大丈夫だろう……ただし、平日の話だけど。

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» 『時をかける少女』(2006) [【徒然なるままに・・・】]
今夏話題のアニメーション映画というと『ブレイブ・ストーリー』に『ゲド戦記』ということになるかと思いますが、そんなものメじゃないさとばかりに評判になっている作品があります。都内では1館だけの単館上映で幕を開けたものの、その評判にロングランとなり、徐々に上映館数も増えている、それが過去に何度も映像化されている筒井康隆原作の最新映像ヴァージョンであり、初めてのアニメーション版でもあるこの『時をかける少女』です。 遅れ馳せながら休日出勤分の代休をとって観に行ったのですが、公開開始から既に一ヵ月半が過ぎ、し... [続きを読む]

受信: 2006/09/08 20:53

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