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2006/11/20

「川の名前」は?

川端裕人の小説「川の名前」で、初めて「リバーネーム」という概念を知った。

簡単にいえば、自分の居る場所(居住地、あるいは自分の原点といえる場所)を川の名前で表現するということだ。「東京都○○市○○町」という表記は確実だけれど、住所というものは人間が便宜上考えたものにすぎない。川にはそれぞれ流域があって、人は必ずどこかの川の流域に住んでいる。その「川の名前」で、居場所を表現してみよう、という試みである。

たとえば「味の素スタジアム」。ここは「多摩川・野川」だろう。小平の練習場は「荒川・黒目川」かな。「調布市」や「小平市」という記述とは別のイメージが広がってはこないだろうか。

さて、私の「リバーネーム」だが……。わが家のある場所一帯はその昔はただの原野だったらしい。川も湧き水もないので、農業もできない。江戸時代に「玉川上水」と「野火止用水」ができて、ようやく村として機能するようになったところなのだ。

だからしいていえば私の居場所は「多摩川・玉川上水・野火止用水」なのだけど、用水路をリバーネームにしていいのだろうか? 愛着のある場所ということなら「多摩川・多摩湖」と言いたいところだけど……。う~む。

そんなことを考えながら「地べたで再発見! 『東京』の凸凹地図」という本をながめていると、水系で色分けされた地図が載っていることに気づいた。これで見ると、わが家の場所は「荒川水系」ということになる。ということは「荒川・柳瀬川・空堀川」なのかな? 

自分が「多摩川」流域の住人なのか、「荒川」流域の住人なのか、些細なことではあるけれど、どちらになるかでずいぶんイメージが違ってくるような気がする。普段の行動は「多摩川」が中心なのに、「自分は荒川人だったのかー」と思うとなんだかフシギな気がしてくる。だって、多摩川までの距離は十数キロで、何度も行っているのに、荒川へ行くにはその倍も走らなくてはならず、数えるほどしか行ったことがない。今のところはどう考えても「多摩川水系」の人間なのだから……。

さて、アナタの「川の名前」は何でしょう?

川端裕人の「川の名前」は、少年たちの成長物語。舞台は、架空の川・桜川流域だけど、この川は「多摩川と野川の支流」という設定になっている。アザラシのタマちゃんが多摩川に出現したときのような騒ぎがこの桜川で起きるのだが、その事件を中心にして、少年たちのひと夏の冒険がみずみずしく描かれていく。

今年読んだ小説の中ではいちばんのお気に入り。野川や奥多摩など、おなじみの場所がたくさん出てくるところもいい。このまま映画にできるような気もするけど、ロケが大変だろうな。


「地べたで再発見! 『東京』の凸凹地図」は、盛りだくさんの企画で飽きない本。青赤3Dメガネがついていて、東京の地形の3D写真を立体で見ることができる。都心の写真には親近感がわかないけど、多摩丘陵の「現在&過去」写真は実におもしろかった。

また都内の地形の謎を解説する部分も実に興味深い。「水を高いところへ流す知恵 玉川上水の高度技術」「孤立する丘陵 狭山丘陵」なんて、地元だけにとても勉強になった。川の水系ごとに色分けされた地図では「なるほど、鶴見川流域はバクの形かもね」と納得したりもして。

ここで紹介した2冊は、自転車とはまったく関係がない。でも、自転車生活をしていなければ、たぶん読むことはなかったし、興味ももたなかったと思う。日々自転車に乗りながら、さまざまなことを発見したり知ったりしているんだな~と改めて実感してしまうのだ。

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コメント

こんにちは。ワタシの「川の名前」は「多摩川・二ヶ領用水」って事になりそうですが、二ヶ領用水は平間川に分水した後の水は矢上川に注がれてますので、正式には「鶴見川・矢上川・二ヶ領用水」になるのかも?(^^;

ところで、土曜日に多摩湖方面に紅葉無いかな?と思い行ってみました。午後から予報通り雲って来たけど紅葉には早かった様なので、結果オーライかも(^^) 行く途中の東村山中央公園のツタの葉っぱが少し紅くなってて綺麗でした。

川崎の生田緑地の一番綺麗なモミジの見頃は次の週くらいと思いましたが、天気悪そうなのが心配です... また生田緑地入口から急坂を上がり平方面へ降りる道沿いの街路樹がとても紅く綺麗でしたが、来週はアウトでしょうね...

投稿: mal | 2006/11/20 15:22

malさん、テーマに反応してくださってありがとうございます! 感謝感謝。ウチの周辺には川がないので、ちょっと悩んでしまいましたよ。

紅葉も晴れた日のほうがきれいですよね~。天気予報をチェックしつつ、あちこち回りたいと思っています。生田緑地もよさそうですね! 年内にもう一度くらい行ってみたいものです。

投稿: つぴぃ | 2006/11/20 16:42

川端さんが「川の名前」という本を書いているというところに興味を持ってしまいました。
ウチは、歩いて数分のところに石神井川が流れています。
でもこのあたりは用水路みたいで一級河川の面影はないなぁ...
と思って調べたら一級河川って、その川自体は大きな川じゃなくても大きな川の支流なら一級河川になるんですね。
「一級水系に属する河川は、ごく一部の小河川や上流の細流を除きすべて一級河川の扱いを受ける」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E7%B4%9A%E6%B0%B4%E7%B3%BB

投稿: たまっこ | 2006/11/21 07:17

たまっこさん、コメントありがとうございます!

そうそう「一級河川」って謎ですよね。私も一度、検索したことがありますよ~。
川端さんは、実に多彩なテーマで小説をお書きになっていらっしゃいますね。これをきっかけに、いくつか読んでみました。

投稿: つぴぃ | 2006/11/21 11:47

こんにちわ~(^^)
その本は読んだことはありませんが~
生まれてこの方、淀川流域に住んて、数キロあるのに子供の頃はわざわざ散歩に行ったりしました。
今は川から10kmちかく離れて山の中に住んでいても、走り出すときは必ず淀川に出ます(^^)
道に迷ったときも川はどう流れているかを先ず考えます(^^)
そんなワタシの思いとちょっと似ていますね。

投稿: joy_miy | 2006/11/21 13:06

joy_miyさん、コメントありがとうございます!

川を身近に感じながら育ってこられたのですね。うらやましい。記事にも書きましたが、ウチの周辺には川がなかったので、なんだかとてもうらやましいです~。自転車に乗っていなければ、今も川とは疎遠だったかも。

投稿: つぴぃ | 2006/11/22 02:10

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