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2007/11/09

「茄子 スーツケースの渡り鳥」

Amazonで20%オフだったので、つい「茄子 スーツケースの渡り鳥」を買ってしまった
(注:今は通常価格になっています)。


いうまでもなく「茄子 アンダルシアの夏」の続編。

今回も、主人公は「チーム・パオパオ」のペペ・ベネンヘリ。ブエルタでステージ優勝を果たしたキャリアの持主だが、チームはすでに解散が決まっている。ポイントを稼ぐため、そして選手としての将来のため、彼は自転車レースにおいてはほとんど無名の(笑)日本の「ジャパンカップ」に参戦することになる。偉大な選手、マルコ・ロンダニーニの自殺という事件が暗い影を落とす中、宇都宮でのレースが幕を開ける。はたして、レースの行方は!?

Jスポーツでの中継を欠かさないほどに自転車ロードレースが好きで、なおかつジャパンカップに実際に観戦に行ったことのある人であれば文句なく楽しめる作品。そんなヤツ、いったい何人いるんだよ!?という感じだが、ジャパンカップの公式観戦者数が約5万人。もし全員が買ったら、かなりのヒットになるだろう(んなわけないけど)。

ともかく、アニメーションで描かれる自転車レースとしては、リアルな効果音もあいまって、右に出るものがないほどに迫力がある。レースは雨の中スタートするのだが、選手の目線で描かれるレースシーンはすごい。サングラスのレンズの上を流れていく水滴とか、水しぶきとかが、実にリアル。その一方で、アニメーションならではの誇張されたアクションも前作なみに楽しめる(ちなみに、キャラの区別を明確にするためか、メインキャラたちはヘルメットをかぶっていない。レースのルールからははずれるが、必要な演出上の処理と割り切って見るほうがいい)。

各チームや選手名も妙に凝っていて、これはあれがモデルかな?という詮索するのも楽しい。自転車ネタとは関係のないヘンな選手(名前とチーム名はネタだけど、外見と声はモロに某特撮ヒーローです(笑))もいるし。ジャパンカップを見に行った人であれば、「あー、本当にこんな感じだよなー」とレースの余韻に浸ることもできる。私のように、ここ2年ばかり観戦できていない人間でも「また行きたいなー」と思ったもの。

もっとも、自転車レースにも自転車にもまったく興味のない人にとっては、これは「どこが面白いのか、よくわからない」という作品かもしれない。ドラマはあるようでいてほとんどないに等しいし、キャラクターは全員無国籍なジブリ風アニメキャラなので、誰が日本人でスペイン人かもよくわからないし、ギャグはほとんど理解できないだろう。

世の中には「萌えアニメ」と呼ばれるジャンルがあって、ある特定の「萌え要素」に反応できる人でないとまったく楽しめない作品群がある。そういう意味では、これは「自転車ロードレースファン専用の萌えアニメ」ではないかと思う。冒頭の「ベンガベンガ」で笑って、シマニョーロやPモバイルといったネーミングにニヤリとして、宇都宮餃子に思いを馳せるような人専用のアニメーションだ。

「スーツケースの渡り鳥」はOVAなのだから、たぶんそれでもいいのだろう。でも、せっかくこれだけの技術があるのだから、もっと誰でも楽しめる自転車アニメを見てみたい、これではあまりにももったいないと思ってしまうのだ。いつかはそんな作品をつくってくれることを、高坂監督に期待したい。



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コメント

あ゛ーっ! 私も感想書こうと思ったのに。

葬送のシーンで、妻が「ルパンと次元?」と言ってました。
んじゃギルモアがとっつぁんか。
というかレンタル屋でこれと「パンダコパンダ」一緒に借りてくる君は…

確かに「感想」と打って「換装」となってしまう私のような人でないと
楽しめないでしょうね。<なんか違うが…

投稿: 小隊長 | 2007/11/09 19:12

小隊長さん、コメントありがとうございます。ブログのほうでの感想、楽しみにしています。

ブログという場ですので、だいぶ抑えめに書いています。アニメについてはちょっと見る目が厳しいので、もっとあれやこれや言いたいところですが(笑)。

「パンダコパンダ」はかわいいですね~。ウチにもLDあります……今となっては見られませんが(笑)。

投稿: つぴぃ | 2007/11/09 19:31

友人夫妻と三人で、ジャパンカップ観戦してきました。v(^_^)
初観戦だったんですが、雲ひとつない快晴で、絶好の観戦日よりで、一日中楽しめました。

輪行してきた人も多く、中には遠方から自走してくる人達もいたようですが、我々は見ひとつで観戦。

私はこの OVA は特別版を事前に購入済みで、ジャパンカップには、付録のチームパオパオのサイクルキャップを持っていき、会場内ではそれをかぶっていました。この日以外で、かぶることはないでしょうが…

会場には、私と同じキャップをかぶっている人も多数。そしてさらに、フレンド照会その他で売っていた、パオパオのチームジャージを着ている人も多数。

今日はいいけど、あのジャージをどこで着るんだろう? と、余計な心配をしてしまいました。(^^;

作品の方は、私は楽しめました。まぁ、今の私なら当然か。
でも、前作の「茄子 アンダルシアの夏」を観た時には、ロードバイクは持っておらず、ロードレースの知識もないも同然(むかし読んだ「シャカリキ」を少し思い出してました)でしたけど、楽しめましたよ。

「茄子 アンダルシアの夏」を観たからこそ、何年も経ってからではありますが、今年になってロードバイクを買ったのかも知れません。

投稿: kgotoh | 2007/11/09 20:22

kgotohさん、コメントありがとうございます。

ジャパンカップ、そういえば当日は台風一過の快晴でしたね。私はいつものようにサッカー観戦だったのですが……(以下省略)。来年こそは久々に行きたいものです。できればレースの前に、宇都宮へ餃子ツアーをしたいですね。

投稿: つぴぃ | 2007/11/10 00:33

昨夜見ました!やっぱりアレは特撮ヒーローですよね???
あんなアイウェア、ないよなあ~なんてマジに考えてしまいましたがww
宇都宮の夜の橋の上でぺぺとチョッチ?が話しているシーンで
頭の後ろのビルのネオンが「ランス」になってて。
多分「アデ」がついても可笑しくないけど
なかなか私のツボでした。
広告や1作目を見はじめた時点ではぺぺのこと日本人と思っていたので
外人なんだと脳内変換するのが大変で(爆)

とにかく、見た人が書いた感想を読むと2倍楽しめる作品って、なかなか無いかも。

つぴぃさんが言うように、自転車乗りにとって「萌え」な作品なんですね。
やっと萌えの意味がわかった気がする(^^)

今夜はジャパンカップの放送あり。なんだかアニメとかぶりそう…でウキウキ。

それはそうと「ソラミ」ちゃん。可愛いお名前です。
他の愛車のお名前もどんなのでしょう!?
私のは結局「にょきにょき」になりました(^^;)

投稿: トマト | 2007/11/11 20:58

トマトさん、コメントありがとうございます。

「茄子」シリーズ、そういう細かいところを見て楽しむ作品なんでしょうね。これだけの技術をもちながら、一部自転車レースファンしか楽しめない作品しかつくれないなんてもったいない!と、つい辛口になってしまう今日このごろなのですが、これでもいいのかも。

自転車の名前、ある人に「女性は名前を付けたがるのかな~」と言われてしまいました。そういうものなんでしょうか。男性でも名前付けてる人はいますよねえ? ウチには複数台ありますがそれぞれ種類が違うので、別に「ママチャリ」「MTB」などと呼んでもいいのでしょうが、つい名前で……。恥ずかしくて、なかなかブログには書けませんです(笑)。

投稿: つぴぃ | 2007/11/12 00:01

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