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2008/04/26

「自転車三昧」

自転車で痩せた人」、「じてんしゃ日記」に続く高千穂遙さんの実質3冊目の自転車本、「自転車三昧」が出た(2冊目は一本木蛮さんとの共著)。

868746020ea02facf7a39110__aa240___2新書での前作「自転車で痩せた人」に比べると、より個人的なエピソードを中心とした自転車話が多くなっている。

自転車本といえば、個人的な体験談を語ったものかガイドブックかというあたりが二大潮流ではないかと思うけど、個人的には前者のほうが好きだ。自転車生活は人によって千差万別。ガイド本は超初心者にはいいかもしれないが、ある程度乗っている人にとっては物足りない。

かといって、マニアックに走りすぎて、「この乗り方でなければ間違ってる!」みたいな雰囲気の本も、読んでいてあまり楽しいものではない。「ふ~ん、この人はこ~んな自転車生活を送っているのね~」と、感心したりあきれたりしながらも楽しく読み進むことができるのが、正しく美しい自転車本なんじゃないかな~と、最近思っているのである。

この本で言及されているのは、高千穂さんの自転車生活。ママチャリ、ポタ、ロード、ピスト、メンテなど、それぞれの章ごとに、強烈な高千穂節が炸裂する。ロードばかりに乗っておられるのかと思っていたら、案外ママチャリが多いんだな~とか(ママチャリなのに新宿や御徒町まで行ってしまったりと、乗り方はちょっとフツーとはいえない)、ポタ体質でないのは自他ともに認めるところなのに、ムリしてポタリングに出かけたエピソードにクスリと笑ってみたりと、いろいろ楽しく読める本なのだ。

読んでいていちばん気になった箇所は、
「(ロードバイクに)「乗り続けるためには、思想が要るのだ」(P.104)
という箇所。

「思想」といっても、それほど大げさなことではない。その人のロードバイク生活で、何がいちばん楽しいのかを見極め、それを持続する根本となるのが「思想」なのだ。目標なら、達成されてしまうとフヌケてしまう。かといって、だらだら乗り続けようと思っても、長続きはしない。自分がいちばん楽しく走り続けられるのはどんな状態のときなのだろう!? それを見極めることで、思想が成立していく。

自分にどんな自転車が向いていて、どういう走り方をすると楽しいのかを本当に知るのは、実はけっこう大変なことだ。テキト~に走ればいいやと思ったらハマってしまい、ロードに転向する人もいる。私みたいに、まぁまぁいい自転車をもっていながら、使う用途は食べ歩きだけというタイプもある。多くの人は、思想を得ることで、より自分にフィットした2台目のスポーツ自転車を買うことになるんじゃないかと思ったりもする。自転車生活の「深さ」を知らされるような指摘なのだ。

ピスト生活と競輪の魅力については、私がいちばん知らない部分。競輪は、一昨年の年末に一度見に行っただけで止まっているし、ローラー台さえ自宅にはない。いつも気になっているけれど、踏み出せない領域が「競輪」。う~ん、今年はもう一歩踏み出してみようかな!?……と思ってしまった章だった。

個人的な自転車生活の描写とともに、現実に即さない歪んだ道路行政についての言及もある。万が一、事故に遭遇したらどうしたらいいのかを知る手がかりもある。読みやすい文章で書かれた、手軽に読める新書でありながら、なかなかに盛りだくさんな内容なのである。


個人的には、次は「初心者にもわかる競輪本」がうれしいんだけど、需要がないから無理かな!?と思ったりして。考えてみれば、私が自転車生活を始めたのも、高千穂さんのアドバイスがきっかけだった。う~む、こうしてブログや自転車観戦が続いているのも、すべて高千穂さんのおかげだったりして。改めて、足を向けて寝られないな~と思ったりするのである。本作中にも、私と大変よく似た境遇の人のエピソードが出てきたりもするけれど、そのあたりは読み流してくださいということでよろすく(笑)。



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コメント

「じてんしゃ日記」 は大変楽しく読ませていただきました
この本も、非常に興味をソソリマスね~

自転車の接し方は、人それぞれ  色んな楽しみ方があっていいと思います
そんな色んな方の楽しみ方を読めるのは、とても好きです

>私と大変よく似た境遇の人のエピソード
つぴぃさん、ご本人なんですか?(笑)
早速本屋に行かねば (^^)

投稿: keith | 2008/04/27 22:38

keithさん、コメントありがとうございます。

人それぞれの楽しみ方を知りたくて、自転車ブログをあちこちまわるのかもしれませんね~。距離も走らず、レースにも出ない私のような楽しみ方はちょっと異端かもしれませんが(笑)。

本、ぜひお買い上げのうえご確認を(笑)。

投稿: つぴぃ | 2008/04/28 02:15

こちらの記事をネタ元扱いさせていただいてしまいました。
お気づきやもしれませんが、事後のご報告にて失礼します。

http://sendanrin.asablo.jp/blog/2008/05/19/3526720

投稿: 小隊長 | 2008/05/20 13:47

小隊長さん、ご紹介ありがとうございます。

ハンドルの件って私のことでしょうか。パソ通時代から約20年使ってきたなじみのハンドルがあるのですが、あまりにポピュラーな名前だったために、ブログを始めるときにまったく違うものに変えてみたのです。まさかこんなに長続きするとも思っていなかったし(笑)。再び変えるのも変なので、このままにしていますが……。

投稿: つぴぃ | 2008/05/20 14:23

なるほど。胸のつかえが取れた思いです(大袈裟な)。なんでかな〜と、密かに気になっていました。

でもポピュラーな方が良い場合もありますね。私のコレもそういえば20年近いんですが、自転車趣味の話題でコレはなんだかなぁと思うことがしばしばあります。

横道お付き合いありがとうございました。

投稿: 小隊長 | 2008/05/20 15:50

小隊長さん、コメントありがとうございます。

最近はブログを通じて知り合った方とお目にかかることもあるのですが、ブログハンドルで呼ばれるとすっごく恥ずかしいです(笑)。20年ものの名前のほうだと何とも思わないんですけどね~。

小隊長さんをはじめとする皆さまがコメントをくださることが励みになり、ここまで続けることができましたが、やっぱりハンドルはもっと考えればよかったかな~と思ったりして。

投稿: つぴぃ | 2008/05/20 19:05

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