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2008/05/12

東京の歴史に触れる

アマラオ・ファイナル・マッチを見学してきた。

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↑味スタ社長挨拶中に、一瞬だけ掲げられたメッセージ
「芝生を大事にしない味スタ社長 サッカーファンをなめんなよ」か!?


02年の5月から東京を見始めた私にとっては、実のところアマラオは思い入れの対象とはいえない選手だ。何ごとも知識から入る性分のため、彼がFC東京というチームにとって不可欠な存在で、いかに愛されているかについては知っているのだが、それがすなわち自分の愛情にはつながらないところが、我ながら淋しいというか何というか。一応、現役選手としての晩年は見ているし、最後のリーグ戦(柏戦)も雨の中で観戦したのだけどね。

だから、昨日の試合に比べると「見に行くぞ!」というモチベーションは希薄で、どちらかといえば「雨がやんだら自転車で行ってもいいかな」くらいの気持ちだったのだ。ところがなぜか昨晩は「アマラオの試合を見に行かなくては~」とうなされてしまったせいで(笑)、日曜日は自転車コンディションではないにもかかわらず、JRの駅からタクシーに乗り込み、味スタへ行ってしまった次第。


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↑ノリノリの味パンダとともに主役が入場


結論からいえば、「生で見られてよかった」というひとことに尽きる。クラブがFC東京として重ねた記録はわずか10年、その前から数えてもそれほど歴史があるチームではないにせよ、その間にいかに多くの選手たちが東京で年を重ね、サポーターに愛されてきたのかを知ることができたのだ。10年前と今の自分は内面的にはほとんど変わっていないような気がするんだけど、サッカークラブの場合は本当にガラッと変わってしまうんだね。

JFLからJ2、そしてJ1へと、FC東京はある意味順風満帆な歩みを遂げてきたと思うのだが、その功労者がアマラオだったのだ。私が名前を知らないたくさんの選手たちと、彼らに対するサポーターの愛情のこもったコールを聞くことができただけでも、この場に足を運んでよかったと思う。

幸いにして、10年ソシオの方といっしょに観戦させていただいたので、出場選手たちについての知識はそれなりに得ることができたのだが、個人的に感情移入できたのはハーフタイムのビデオメッセージあたりからだっただろうか。ジャーンやケリーや宮沢といった選手のメッセージを見て、私が感じた気持ち以上の感動(?)が、昔から東京を見てきた人にとってはあったのだろうね。

試合は、東京レジェンズVSアマラオフレンズという形で行なわれたのだが、アマラオフレンズのほうはほぼ日本代表の同窓会といった豪華なメンバー(私が知っている選手は、どちらかといえばこちらのほう)。アマラオは前半はフレンズ側で、後半は東京側でプレー、実に正しい引退試合の形がここで再現されていた。それにしても、本当に皆さんうまくて(特にラモス!)魅力的で、時間がたつのが本当に早かったよ。

過去に、海外の有名選手の「引退記念試合」をTVで見るにつけ、「いつか東京でもこういう試合ができるといいなあ」と思っていたのだが、それがこういう形で実現されたのはいいことだと思う。日本のフットボール……というか、東京がこれだけ歴史を刻んできたということなのだろう。


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↑原博実選手の背番号は14番


後半の終盤、前監督・原博実氏が投入されるあたりの盛り上がりはスゴかった。スーパーマンに変身する直前のクラーク・ケントよろしく、ジャケットの下から青赤ユニをのぞかせるヒロミには大拍手(笑)。その後もかつての監督に「シュート打て」だのブーイングだの、うまくいってもヘマをしても笑いと拍手で迎えるという、何とも幸せな時間が続いたのだった。愛されるハラヒロミが再び戻ってきたのは本当にうれしいよ……。

ところで、この試合の実況は八塚浩アナ。実況付でスタジアムで試合を見たのは初めてですよ(初めてスタジアムで試合を見たとき、「そうか、現地で見ると実況がないんだ」と新鮮に感じたことを思い出した)。まさか八塚さんが実況をしてくれるとは思ってもいなかったし、アマラオフレンズチームの監督(?)にマリーニョさんがいるとも知らなかったし、本当にいろいろな意味で楽しませてもらえた試合だった(出場メンバーの詳細が知りたくてついパンフレットを買ってしまったけど、何も言及がなくてガッカリ)。


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↑終始試合を支配したほうが敗北するという意外な結果


スポンサー企業や何やらの件でスッキリしない部分はあるにせよ、たぶんFC東京主催のイベントだったら、これだけのメンバーは集まらなかっただろうし、客の涙腺を刺激するドンピシャな演出もできなかっただろうとも思う。現役の東京の選手はさすがに姿を見せないだろうと思っていたので、浅利と藤山が最後に出てきてくれたのには救われたような気持ちになった(土肥の姿もうれしかった)。

新参者のファンからも、アマラオに心からの感謝と、その将来に幸多からんことを(変に利用されないことも祈る)。


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↑終了するころには青空も見えた


昨日のリーグ戦と遜色のない人数が集まった味の素スタジアム。東京とアマラオを愛する人ならば、ほぼ満足して会場を後にすることができたのではないだろうか。


◆追記◆
トーチュウによれば、観客数は1万5591人だったという。すべての客が東京&アマラオファンだったとは思わないが、クラブはきっと相当なショックを受けているに違いない。

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コメント

J1昇格後の00年、職場の先輩に誘われて東京の試合を見に行きました。

アマラオの印象は、良く守備に戻ってくるFWだな、でした。チームが苦しい時、自陣で相手クロスをクリアし、すぐさま前線に上がって行く。一番年長でしたが、本当に頑張る選手でした。

J1で49点取っているし、ハットトリックもしているのですが、得点シーンより、ポストプレーで相手に何度も削られてもパスを受け続けるなど、チームの為に体を張ったプレイの方が印象が残ります。


本当に、お疲れさまでした。

そして、ありがとう。

投稿: コタツねこ | 2008/05/12 09:30

コタツねこさん、コメントありがとうございます。

00年からご覧になっているのであれば、昨日のイベントは胸に迫る思いがおありになったでしょうね。お疲れさまでした。

投稿: つぴぃ | 2008/05/12 09:48

最後の一文がいいですね!ふいてしまいました。

投稿: OBAKA母 | 2008/05/12 12:24

>観客数は1万5591人
あっ、すみませーん。そこから2人引いておいてください。

当日味スタ内で行われた料理教室に行った妻と娘が、終わった後にスタジアム内
を覗きに行ったそうですんで。ちなみに二人とも「FC東京」がチーム名というこ
とすら知りませんでした。商店街のフラッグ、何だと思ってたんだか。

投稿: 小隊長 | 2008/05/12 12:31

OBAKA母さん、お久しぶり&コメントありがとうございます。

土曜日は苦労してあれだけの仕込みをしたのに(スタッフ日記を読んでいると頑張っているな~と頭が下がります)、たったの1万7千人台ですもんね。天気が悪くても来てくれるファンをもっと増やさないと……。

投稿: つぴぃ | 2008/05/12 12:38

小隊長さん、コメントありがとうございます。

おお、奥様たちは味スタ感謝デーに行かれたのですね。少しでものぞいていただいて、FC東京という名前を知っていただけるだけでも充分です……というか、やっぱり知名度はまだまだなんですねえ。考えてみたら、我が家のご近所さんもたぶん「FC東京」を知らないかも……。

投稿: つぴぃ | 2008/05/12 12:40

さっかりんで昨日の感想が書かれてるブログを検索して来ました
96年から東京ガスFCを見てきた自分にとっては
昔はネットもろくに発達していなかったので次の年の開幕まで誰が抜けたなんて
解らなかった訳で、そういった選手を含めての引退試合&ガスサポ同窓会の積もりでした
味スタ移転で年月と共に変わった物は多々あれど、
サッカーを楽しむ心は変わらないなと思った一日でしたよ

投稿: koma | 2008/05/12 13:07

つぴぃさん、夜中にうなされちゃうなんて気をつけないとねぇ・・・・ 
先日NHKで「睡眠時無呼吸症」というテーマの番組を見たんだが、たかが睡眠とはいえないようだよーーー

まぁそんなお話より「アマラオファイナルマッチ」
どのぐらいお客様がくるのかわからなかったが、1万5千人というのは素晴らしい
豪華メンバーも揃い素敵な試合になったねぇ
これもアマラオさんの人徳だと思う、記録より記憶に残る選手なんだろうねぇ

それにしても味の素スタジアムの社長様のご挨拶ではちょっと驚いたなぁ
ブーイングはそこかしこで聞こえてはいたんだが、まさか幕まで登場するとは思わなかった
なんともお気の毒な気がしたが、これも人生での試練だと思い、今後のお仕事に生かしてもらいたい
もし機転が利くのならみなさんに向かって「味の素スタジアムの芝を必ずや世界一にしてみせます」と宣言すれば拍手喝采になっただろうと思ったけどね

味スタの後に渋谷のクラブでアマラオファイナルイベントというかライブがあった
なんだかグジャグジャな感じが東京らしく、よくわからない楽しさで終わったなぁ
2日連続で飛び跳ねるのはさすがに厳しいものがあって腰が重くてしょうがない
でもキングアマラオと渋谷のクラブで一緒に飛び跳ねるなんてこりゃサポーター冥利につきるしなぁ・・・・

投稿: 東京坊主 | 2008/05/12 21:26

komaさん、はじめまして&コメントくださってありがとうございます。

96年からご覧になっているのですね。私がこれから死ぬまで見続けたとしても、ずっと越えられない歴史の壁がそこにはあるのですね。うらやましいです。東京が100年の歴史を数えるようになったとき、このイベントは「伝説」として伝えられることになるのではないでしょうか。そう考えると、何とも感無量です。

投稿: つぴぃ | 2008/05/13 01:24

東京坊主さん、コメントありがとうございます。

なんとも楽しいイベントでしたね。味スタ社長へのブーイングにはヒヤヒヤしましたが、このイベントとFC東京は関係ない(笑)わけですから、東京への風当たりが強くなるわけではないし……と納得することにしました。

夜のイベントにも参加されたのですね。きっと、一生記憶に残るものになったのではないかと思います。お疲れさまでした!

投稿: つぴぃ | 2008/05/13 01:26

5/14の夕方にすごい記事が出ていましたよ...
とうとうFC東京がアジスタを見捨てるとかなんとか。

いったいどうなるのでしょう?

投稿: しと | 2008/05/14 18:32

しとさん、コメントありがとうございます。

この件については、別途しっかり書きたいと思っています。本当に困ったものです……。

投稿: つぴぃ | 2008/05/14 19:27

「サポティスタ」から飛んできました。初めまして!

むか~しむか~しあるところに・・・ではありませんが、
94年、東京ガスのホームゲーム全試合で仕事させてもらったことがあります。

当年は、東ガスファンが植田朝日率いるウルトラスに駆逐された悲劇の年。
私は“専属警備員”として彼らと戦う日々でした。
開幕戦の西が丘で爆竹、発炎筒、ロケット花火などの消防法違反、
グラウンド飛び降りなど悪の限りを尽くし
当時の東ガス社長が「公営企業として恥ずかしすぎてJに行けない!」
と、怒り狂った年でした。(社長、表現汚くてスイマセン)
ですので、彼らがいなければFC東京の歴史はもう1年長かった(早かった)のですよ。
キャラクターだっていたのに(ファイティングバードって名前だった)消されてしまったし。
他にも違法行為連発!もう、書くのも嫌になるくらいです。

それまでの牧歌的、家族的な雰囲気の東京ガスのままJに行っていれば
今とは雰囲気の違ったFC東京だったことでしょう。。。
当時のことは、封印された記憶になっています。しかし、本当にあった話です。
今のサポーターのみなさんにも本当の歴史を知ってほしいと思い書きました。

この試合には、当時のGK堀池さん、浮氣さんなどたまらないメンバーばかり。
関西にいて参加できなかったのが本当に悔しかった。
家にある東京ガスとFC東京を勝手にコラボさせた小旗を見ながら
懐かしんだ次第です。

投稿: jonkun | 2008/05/15 12:28

jonkunさん、はじめまして&こんな僻地のブログまで見てくださってありがとうございます。

東京の歴史については、書籍で発表されている以上のことは知りません。貴重なお話をありがとうございます。ほかにもきっといろいろなことがあったのでしょうね。10年ひと昔といいますが、クラブにとってはもっと濃密な時間だったような気がします。

ファイティングバードの旗はいつもゴール裏で見かけます。この日ももちろんありました。

投稿: つぴぃ | 2008/05/15 21:20

僻地だなんてそんなことないですよ。
NET上はどこも都会でどこも僻地っす(^^♪

後藤某の本などはタイコモチ本だし、ウルトラスの手先みたいな内容で
「何を知っているんだ、あんたは?」と言う内容には笑いました。

チームも今この歴史を持ち出してややこしい連中とややこしいことになりたくないでしょうから
「黙ってこっそりしておいて」が本音では?

ファイティングバード健在でホッとしました。また遊びに来ま~す!

投稿: jonkun | 2008/05/16 11:57

jonkunさん、たびたびありがとうございます。

ゴール裏中心部についてはなんとなくアンタッチャブルな雰囲気があって、私のような新参者のファンは何も言えない(言うべきではない)状況になっているような気がしています。今のところは一方の側からの歴史しか語られていませんが、もっと時間がたてば口を開く人が出てくるのかもしれませんね。

投稿: つぴぃ | 2008/05/16 12:04

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