2008/09/18

ロケ地発見

ふだんはひとりで映画を見ることが多いのですが、「シャカリキ!」は久々に複数で見に行きました。

というのも、ひとりで見たらきっとストレスがたまるだろうと予想していたから(笑)。幸いにして、ブログという捌け口(笑)はあるものの、きっと大勢で見るほうが楽しく鑑賞できるに違いないと思ったのです。

集まったのは、わが自転車師匠をはじめとして総勢4名。中にはわざわざ休みをとって、往復100キロを漕いで立川まで来たつわものもいらっしゃいました。そこまでして見に来るような作品ではなかったかもしれませんが(笑)。

鑑賞後は、映画について語り合うお茶会を予定していたのですが、意外なことに「思っていたよりも悪くなかった」という共通の認識があり(それでいてあれだけ文句を書くのですから、いかに期待していなかったかということでしょう(笑))、映画の内容についての語らいは幸か不幸かあまり盛り上がりませんでした。

代わりに話題にのぼったのが「どこでロケをしたんだろう?」ということ。私は「宇都宮森林公園」はすぐにわかったのですが、あとはさっぱり~。でも、4人で見ればそれぞれの情報を共有することができます。ドラマ部分の多くは調布の日活撮影所で撮られたこともわかったし、石渡山コースの一部は競輪学校のコースになっていることも教えてもらいました(バンクも競輪学校のものとのこと)。

作品中には河川敷を走っている場面もあるのですが、その場所もおかげさまで知ることができました。あとでGoogleのストリートビューまで教えてもらったのでもう完璧。映画に出てきたのは確かにここだった!と確かめることもできたのでした。いや~便利便利。こういう使い方もあるのね。



大きな地図で見る
↑千葉県との県境、江戸川沿いでした


結局、自転車部で練習している場所だけわからなかったけれど、「どうしても知りたい!」というほどのものでもないので(笑)、これだけわかれば大満足です。都心の川沿いの道は見たことがないけれど、一度くらい行ってみてもいいかな~と思ってしまったくらいですから、これはこれで収穫といえるでしょう。

どんな映画にもそれなりの楽しみ方があるのだな~ということが改めてわかった1日でもありました。

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2008/09/17

映画「シャカリキ!」

「シャカリキ!」の映画を見てきた。

原作は、曽田正人による自転車漫画の傑作。だがこの映画は、タイトルと登場人物の名前が偶然にも漫画と同じというだけで、まったくの別物だと思って見るほうが精神的によろしいだろう。

亀ヶ丘高校の新入生・野々村輝は、生来の自転車(坂)バカ。ふとしたきっかけから、廃部寸前の自転車競技部に入部したテルは、ロードレースの基本も知らぬままに自転車レースに出場することに。チームリーダーの鳩村や、ライバル・鳳帝高校のユタと出会い、誰よりも早く坂を登りたいと願うテル。そんな彼を待っていたのは、石渡山市民ロードレースの激坂だった!……というのがストーリー。

原作でいえば、序盤の石渡山のロードレースの部分がメインで、エピソードとしては「コースに画鋲が撒かれていて、テルがフレームをかついで登っていく」というところだけがかろうじて映画に残っている程度。キャラクターの関係図も何もかも違うので、原作を念頭において見てはいけないのである(「漫画の映画化」の成功例を見たければ、「デトロイト・メタル・シティ」がおススメ)。

では、どういう映画だと思えばいいのかというと、しいていえば「正統派男性アイドル映画」「高校生の青春スポーツもの」というところだろうか。

某所で教えてもらうまでまったく知らなかったのだが、この映画でメインの3人を演じる俳優たちは「D-BOYS」と呼ばれるユニットのメンバーなのだそうだ。さっそくWikipediaで調べてみると、「ワタナベエンターテインメント所属の若手男性俳優集団」とある。ああ、それで製作に「ワタナベエンターテインメント」が入ってるのね。だからアイドル映画みたいなつくりで、そういう出来なのね……と、一気にいろいろと「腑に落ちた」のであった。

つまり、自転車好きや原作の「シャカリキ!」ファンを念頭においてつくられたのではなく、「D-BOYS」ファンの女の子たちのための映画であって、彼らが苦しそうに坂を登る表情を見て萌えるのが正しい見方なのかもしれないのだ。

そう思って見てみれば、それほど悪い映画ではないと思う。救いは、主役陣の頑張り。彼らはアイドルかもしれないけれど、すごく一所懸命に自転車に乗っていて好感がもてる。3本ローラー台にも乗っているし、かなり頑張ったのだろう。プロロードレーサーで実際に指導にあたった三浦恭資さんのブログにはそのときのエピソードが書かれているが、走行シーンを見ていてもそれほど違和感はない。

役者陣の頑張りに比べると、スタッフ陣(脚本とか……)のそれはちょっと負けてしまったのかもしれない。最後まで見ても、結局、自転車部が復活できたのかどうかもわからないし、女子マネージャーとの恋の行方もわからないまま。ストーリーは宙ぶらりんのまま終わってしまうのだ。

激坂を走るシチュエーションは、演出によっていくらでも迫力を増すことができるだろうし、自転車に乗る楽しさをもっと映像で見せてもらいたかったというのも正直なところ。先日のブエルタの13ステージで、20%を越える激坂をひらひらと登っていったコンタドールを見てしまうと、もう何を見ても……という気分になるのは仕方のないことだけれど。

個人的におもしろかったのは、石渡山の映像。どう見ても「宇都宮森林公園」の上に、アルプスのような岩山がどかんと乗っかっている風景には爆笑しそうになった。あれは自転車で登るというよりもロッククライミングするような山だね(笑)。

さらに、季節感のなさにも驚かされた。物語は高校入学直後にはじまり、9月の石渡山レースでクライマックスを迎えるのだが、風景はずっと3~4月のまま。ヘタくそだろうが上達しようが、背景にはつねに桜やモクレンやツツジが咲いているので現実感に乏しい。

そういえば、9月の石渡山にも桜が咲き乱れているしなあ……そっか、石渡山はものすごい高山なので、9月でも寒くて桜が咲いていて、観客が冬のような格好をして観戦に来ていたのかもしれないね(笑)。

さっぱり誉めていないようでもあるが、実は、覚悟していたほど悲惨なものではなく、それなりにおもしろかった。Jスポーツで流れていたCMだけを見て拒絶反応を示しているようではイカン、先入観で判断せずに、ちゃんと金を払って見ておかなくては!と反省したしだいである。

今回鑑賞した立川シネマシティでは、わずか2週間で上映終了。今週、見ておいてよかった……。

あ、10月に「ジャパンカップ」を見に行く人は、道路上にまだ映画用のラクガキが残っているのかどうか、見てきてくださいね(鹿島戦を優先させるため、宇都宮には行かないのです)。

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2007/11/09

「茄子 スーツケースの渡り鳥」

Amazonで20%オフだったので、つい「茄子 スーツケースの渡り鳥」を買ってしまった
(注:今は通常価格になっています)。


いうまでもなく「茄子 アンダルシアの夏」の続編。

今回も、主人公は「チーム・パオパオ」のペペ・ベネンヘリ。ブエルタでステージ優勝を果たしたキャリアの持主だが、チームはすでに解散が決まっている。ポイントを稼ぐため、そして選手としての将来のため、彼は自転車レースにおいてはほとんど無名の(笑)日本の「ジャパンカップ」に参戦することになる。偉大な選手、マルコ・ロンダニーニの自殺という事件が暗い影を落とす中、宇都宮でのレースが幕を開ける。はたして、レースの行方は!?

Jスポーツでの中継を欠かさないほどに自転車ロードレースが好きで、なおかつジャパンカップに実際に観戦に行ったことのある人であれば文句なく楽しめる作品。そんなヤツ、いったい何人いるんだよ!?という感じだが、ジャパンカップの公式観戦者数が約5万人。もし全員が買ったら、かなりのヒットになるだろう(んなわけないけど)。

ともかく、アニメーションで描かれる自転車レースとしては、リアルな効果音もあいまって、右に出るものがないほどに迫力がある。レースは雨の中スタートするのだが、選手の目線で描かれるレースシーンはすごい。サングラスのレンズの上を流れていく水滴とか、水しぶきとかが、実にリアル。その一方で、アニメーションならではの誇張されたアクションも前作なみに楽しめる(ちなみに、キャラの区別を明確にするためか、メインキャラたちはヘルメットをかぶっていない。レースのルールからははずれるが、必要な演出上の処理と割り切って見るほうがいい)。

各チームや選手名も妙に凝っていて、これはあれがモデルかな?という詮索するのも楽しい。自転車ネタとは関係のないヘンな選手(名前とチーム名はネタだけど、外見と声はモロに某特撮ヒーローです(笑))もいるし。ジャパンカップを見に行った人であれば、「あー、本当にこんな感じだよなー」とレースの余韻に浸ることもできる。私のように、ここ2年ばかり観戦できていない人間でも「また行きたいなー」と思ったもの。

もっとも、自転車レースにも自転車にもまったく興味のない人にとっては、これは「どこが面白いのか、よくわからない」という作品かもしれない。ドラマはあるようでいてほとんどないに等しいし、キャラクターは全員無国籍なジブリ風アニメキャラなので、誰が日本人でスペイン人かもよくわからないし、ギャグはほとんど理解できないだろう。

世の中には「萌えアニメ」と呼ばれるジャンルがあって、ある特定の「萌え要素」に反応できる人でないとまったく楽しめない作品群がある。そういう意味では、これは「自転車ロードレースファン専用の萌えアニメ」ではないかと思う。冒頭の「ベンガベンガ」で笑って、シマニョーロやPモバイルといったネーミングにニヤリとして、宇都宮餃子に思いを馳せるような人専用のアニメーションだ。

「スーツケースの渡り鳥」はOVAなのだから、たぶんそれでもいいのだろう。でも、せっかくこれだけの技術があるのだから、もっと誰でも楽しめる自転車アニメを見てみたい、これではあまりにももったいないと思ってしまうのだ。いつかはそんな作品をつくってくれることを、高坂監督に期待したい。



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2007/08/15

「河童のクゥと夏休み」

河童のクゥと夏休み」を見てきた。

もともと、見るつもりはなかった映画。TVスポットがたくさん流れていたけれど、河童のキャラクターはちょっと気持ち悪くて、あまり好きになれなかったから。

それでも見に行ったのは、この作品の舞台が「黒目川」と知ったためだ。黒目川・落合川は、お気に入りのポタリングの目的地でもある。きれいな湧き水もある。今年のはじめに亡くなった原作者は、東久留米市在住だったという。

それなら、見てみようかな。

というわけで、見てきたのだった。


見覚えのある背景がたくさん出てきて、「ほぼ地元民」としてはかなり楽しめた。まず、主人公の小学生・上原康一がクゥの化石(?)を拾うところが黒目川の河原。犬を散歩させる場所が「遺跡公園」。ということは、上原家があるのは、黒目川から坂を登っていったあたりの「東久留米市小山」付近かな。クゥをリュックに入れて連れていったところが、南沢湧水地。西武池袋線の高架下や東久留米駅、清瀬駅など、おなじみの場所もたくさん出てくる。

そのうち、自転車で「ロケ地探訪」をやってもいいけれど、特に目新しい場所がないので面白みがないかも。すでに多くのファンの人が実際にやっているみたいだし。ともかく、「となりのトトロ」と並んで、こうした「地元作品」が増えるのはうれしいことだ(なんだか「地元」の範囲が広いような気もするけど(笑))。

最初はグロテスクに感じていたクゥの造形も、物語が進むにつれて気にならなくなり、逆に「かわいい」とさえ思うようになった。この作品では子役を声優として起用しているのだが、とてもいい味を出している。昔気質の日本人そのままのしゃべり方をするクゥは当たり役だし、康一の生意気な妹・瞳役もとてもよかった。


物語の前半は、康一がクゥを見つけて友達になり、河童の仲間を探して遠野へ行くところまで。河童という異界の生き物を迎える上原家の人々の反応、河童の生態、小学生の康一の初めてのひとり旅(クゥが一緒だったけど)……と、ひと夏の冒険がいきいきと描かれていく。

ところが後半に入ると物語のトーンは一転する。クゥの存在がマスコミの知るところとなり、上原家には連日カメラが押しかけるようになる。報道に名を借りた好奇心という暴力にさらされるクゥたち。引きこもり続けるわけにもいかず、ついにワイドショーへの出演を決意するのだが……。

なんというのかな、「容赦ない映画」というのが第一印象。異界の生物との心温まる交流を描いただけの物語ではないのだ。携帯電話のカメラを片手に襲いかかる群集はゾンビのようだし、そもそも映画の冒頭の場面もかなりキツい。自然保護はもちろんだが、イジメ問題にも正面から取り組んでいて、容易に回答の得られるテーマではないだけに、見終わった者の心にズシンとした問いかけを残す(と、そう重くとらえてしまうのは大人だからであって、子どもが見れば河童のアニメという印象しか残らないかも)。


監督は、劇場版「クレヨンしんちゃん」シリーズの「嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲」「嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦」で高い評価を受けた、原恵一。本作での上原家の家族構成が、数年後のリアルな野原家という感じなのも興味深い。

130分という上映時間は、この手の作品としては長いし、ちょっと冗長に感じる部分もあった。もっと削ってコンパクトにしたほうがよかったのではないかと思う。だが、実際にはコンテは3時間分あって、作業はかなり進んでいたようだ。リクエストが多ければ、ディレクターズカット版の可能性もあるのかも!?


個人的に疑問を抱いた箇所もあったので、「原恵一と「河童」の長い旅河童のクゥと夏休み公式ガイドブック」の監督ロングインタビューも読んでみた。監督の意図とポリシーがきちんとわかったので、読んでよかったと思う(ちょっと高いけどね)。


1学期の終業式に始まり、夏休みとともに終わる物語。初夏から晩夏へと移り変わっていく風景はとても印象的だった。ミンミンゼミがツクツクボウシになり、赤トンボが飛び始めたり……。こういう細かい演出はとても好き。季節を感じながらじっくり見られるアニメーション映画は少ないだけに、本当に貴重。本作がヒットしたかどうかは知らないけれど、このような作品がつくりつづけられるような環境は残していかなくてはならないと思う。

そうそう、主人公の康一君は、小学生なのにルールを守ってちゃんと自転車に乗っていたのでエラいぞ! 「時かけ」の整備不良自転車とは大違いだ(笑)。



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2007/01/16

とほほのスカパー新セット

スカパーの新サッカーセットの評判が良くない。

どれどれ……と見てみて、やはりちょっと考えてしまった。今より実質1000円の値上げ。Jリーグの全放映権を取得した以上、価格に上乗せされることは覚悟していたけれど、ちょっと予想以上だ。というか、選択肢がほとんどないのが痛い。

「海外サッカー」といえば、プレミアもセリエもチャンピオンズリーグもいっしょくた。「J1ライブ」にせよ、J1の全試合を見たいと思っているサッカーファンはどちらかといえば少数派のはず。もっと個別に対応できるセットがほしかった。

理想をいえば、PPV方式。見たい試合だけピックアップして買うというもの。あるいは、チーム別方式。東京の試合なら見たいけれど、他のチームはどうでもいいよという特定チームファン向けのもの(私のことね)。海外サッカーにしても、プレミアは見るけどセリエは見ないよ(これも私だ(笑))という人のために、若干安い「プレミアセット」みたいなものをつくってほしかった。

いちばん痛いのが、セット内容を見る限りではJスポーツ1でのJリーグ放送がなくなりそうなこと。昨年まではJ1全試合が放送されていたので、再放送を録画して保存することが多かったのだ。再放送もすべてパーフェクトチョイスに移行してしまうとなると、どうしても最高金額セットを契約せざるをえなくなる。うーむ、これは悩むよ(Jリーグプレビューショーもパーチョイに行ってしまうのだろうか)。

しばらく悪あがきをしようと考えていたけれど、最終的にはスカパーの思う壺になってしまいそう……とほほ……。せいぜい欧州のオフシーズンに、少し安いセットに鞍替えするくらいしか自衛の手立てはないみたい。MX様がどのくらい頑張ってくださるかによるかな~(後は東京の成績次第。あまりにも酷かったら見ないかもしれないから(笑)……ということは、いい試合をすればやはり最高金額セットというわけで)。

ウチの場合、CATV(J:COM)も契約しているし、WOWOWにも入っているし、NHKの受信料も払っているし、スカパーには「ワールドサッカーセット」代を払っている。いったいTVを見るのに毎月どのくらい払っているんだ?と考えると恐ろしくなるので考えないのだけど(CATVはいろいろ込みなので、TVだけの価格は正確なところわからないし)。道理で、民放地上波を見ないわけである。最近では、話題のCMもヒット曲もドラマも知らず、流行遅れの老人みたいになっているのだけど(一部当たってるけどさ)、これも仕方ないということかな~。


◆先週末の海外サッカー◆

旅行に行っていたのでやっと見た。チェルシーが久々に快勝してくれてすごくうれしい。でも、1月の補強がないってどういうこと? モウリーニョがほしがる選手は必ずしも高額な選手ではないはずなのに。もうひとつ気になるのが、最近アブラモビッチの姿が画面に映らないこと。チェルシーの試合といえばホーム・アウェイを問わず必ず見に来ていたのに。繁栄を謳歌していたロシア石油成金も最近は以前ほど良くないみたいだし、場合によってはアブラモビッチがチェルシーを手放すような展開もあるのかも?とかいろいろ勘ぐりたくなってきたりして。高額の給料が払えなくなったら、選手もモウリーニョも出ていくだろうしなあ……。

エスパニョール対バルセロナのダービー。どうせバルサが勝つんでしょと流し見していたけど、いつのまにかTVの前に正座して見てしまうほどの白熱したゲームになって大満足。エスパニョールサポは、今シーズンの最終順位がどんな結果に終わろうとも、この日のダービーを思い出せば誇らしい気持ちになれるに違いない。こういう「気持ちが見える」試合はいいねえ。常にこんな試合をすることは不可能だけれど、年に数回は見たいものだ(東京で)。あと、サビオラはやっぱり移籍先を探すべきだと思うなあ。


◆またメンテ◆
ココログが16日15時~17日15時まで、24時間メンテに突入するそうです。その間はコメント、TB等の受付ができなくなりますので、ご了承くださいませ。……しかし、メンテが多いな~。

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2006/10/21

今夜は「東村山」特集!

今夜のテレビ東京「出没!アド街ック天国」は、東村山特集ですってよ、奥さん!

志村けんの「東村山音頭」しか思い浮かばない人も多いかと思うが、東村山市は見どころいっぱいのいいところだ。都内唯一の国宝建築もあれば、日本酒の酒造もあるし、「となりのトトロ」の舞台になったところもある。自転車で走って楽しい道も少なくない。

わが家の行きつけの東村山の自転車店「dioss」も、撮影に協力、多摩湖自転車道を走ったらしい。番組に使われているかどうか、ちょっと楽しみだ。ちなみに「東村山音頭」の歌詞にも登場する多摩湖だけれど、厳密には東村山市ではないんだよね(東大和市です)。

私は東村山市民ではないので、こんな番組をつくってもらえる東村山市が実にうらやましい。隣の小平市のいいところなんて、FC東京の練習場があるくらいだからねえ(笑)。……などと思っていたらなんと! この番組でわが東京の選手たちがコメントをするというではないか!  うーむ、どのコーナーに出てくるのだろうか。やはり、久米川にあるあのお店の常連客として、かな? ああ、やっぱり東村山がうらやましいぞ!

そんなこんなの「東村山」特集、ぜひご覧ください(って、宣伝かよ!)。


これだけで終わるのもなんなので、もうひとつ、TV番組の紹介を。

NHK教育では「趣味悠々 中高年のためのサイクリング入門」が放送されているが、「福祉ネットワーク」という番組でも「自転車シニア 東北の旅」という回が放送された。「こぐこぐ自転車」の著者、伊藤礼さんが東北縦断自転車の旅に出たときのエピソード。実は見逃してしまったのだが、10月24日の午後1時20分から再放送がある。「こぐこぐ自転車」は本当に大好きな自転車本(感想はこちら)。私も将来、伊藤礼さんのような素敵な自転車老人になれるよう、今から準備をしていきたい……なんて思っているのである。

まだ見ていないけれど、もしかしたら感想を書くかも(伊藤礼さんもdiossのお客さんのひとりなので、一応「東村山」をテーマにまとまったかな(笑))。

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2006/09/03

「時をかける少女」

時をかける少女」を見てきた。

原作は、筒井康隆の名作ジュヴナイル。でも、ストーリーはほぼオリジナルで、原作のヒロインだった芳山和子の姪・紺野真琴が主人公になっている。真琴が高校3年の夏の数日間に起こった物語だ。

とある理由で、急に時間を飛び越えて「やり直し」ができるようになった真琴は、些細なことをやり直すためにその力を使っていく。そして、ついに……。お話はまさに、後味のいい「バタフライ・エフェクト」。あと、青春ものとしての「耳をすませば」が好きな人だったら、たぶんこの映画は文句ナシに気に入るだろう。

ところが、今の私は「自転車生活」にどっぷり浸かっているので、この映画の中の「自転車の役どころ」が気になって仕方がないのだった。
「2人乗りはイカンだろー」
「歩行者を蹴散らしての危険走行はどうなのよ」
「最低限の整備くらいしとけよ~」
……でも、これらのことがちゃんとしていないからこそ、物語が成立するのであって、もしヒロインが「正しい自転車乗り」であったならば、そもそも映画にすらならない、というあたりが何ともツラい(笑)。

映画の中の「違法」に目くじらを立てていたら、アクションものもサスペンスものも成立しなくなってしまうのは確か。だけど、アクション映画の中の「違法」なカーチェイスなどは、見る側も「非日常」であることを認識している。青春映画での暴力や万引などの「違法行為」も、それが「いけないこと」だと観客はわかっている。でも、「時かけ」での自転車の暴走は、あくまで「日常」の1シーンであって、誰も「違法」だとは思わない。そこがちょっとひっかかるポイントだったりする。

ま、こんなことが気になるのは、日々自転車のことばかり考えているせいなのかもしれないけどね(笑)。少年少女の2人乗りなんて、青春映画での必須シーンだもんなあ。こんなところでクドクド文句を言ってしまっているようでは、恋のときめきが訪れるわけもないかー(笑)。

ともかく、実によくできた青春映画だった。ここ数年、ずっと期待されてきた細田守監督が、満を持して取り組んだオリジナル作品(原作はあるけれど、ほぼオリジナル)で、その期待が裏切られなかったことは本当に喜ばしい。制作決定の報を聞いてからずっと楽しみにしていたけれど、待っていた甲斐があった。それに、背景もとてもきれい。いいアニメーション映画は、背景がきれいだもんなあ。夏の空や街の風景など、とても印象的だった。

「時をかける少女」は世代を超えた名作といっていい。ちなみに、私が最初にこの作品に触れたのは、少年ドラマシリーズの「タイムトラベラー」(古いっすね(笑))。あのころは「ラベンダーってどんな香りがするんだろう?」とずっと憧れていたような記憶がある。今回の映画では、私は芳山和子とほぼ同世代。まさに「魔女おばさん」ですなあ(笑)、なんて思いながら楽しく見てしまった。おススメ!

◆追記◆
テアトル新宿ではその混雑ぶりが報道されていたけれど、渋谷は大丈夫だった。映画の日でも立ち見にはならず、埋まっているのは8割くらい(もっとも、それでもスゴい集客数だと思うけれど)。上映開始時刻の直前でも大丈夫だろう……ただし、平日の話だけど。

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2006/08/26

TV漬け

TVを見つつのダラダラ感想……つーか、清水に行ってる間の穴埋め原稿だったりするわけだけど(笑)。


「Jリーグプレビューショー」

冒頭で倉又監督インタビューなど。茂庭の「俺の取扱説明書をもっている監督」という発言を実際に聞いてみると、「なんじゃそりゃ?」という印象(冗談めかして言っているのはわかるけど、あまり成功していない)。少なくとも、日本代表監督はモニの取説なんてもっていないはずなので、そういう監督のもとでも水準以上のプレイができないといけないんじゃないの?と思ったり。いちばんスゴかったころのモニを覚えているので、今のパフォーマンスにはちょっと不満。やれるんだから、もっと頑張ってほしいのだ。


「クローズアップ現代」

木曜のテーマが「オシム代表監督」で、彼の哲学や人となりを解説していた。Jリーグを普通に見てきて、「オシムの言葉」を読んでいる人にとっては目新しくないことばかりだったけれど、NHK地上波の番組で放送されたということ自体が大きい。90年W杯当時の映像は初めて見たし、一応保存しておこうかな。


「ドッジボール」

WOWOWで放送していた映画を今ごろ見た。理由はもちろん、ランス・アームストロングが出演しているから。本人の役だということは知っていたけれど、ここまでトンデモないバカ映画だとは思わなかった(笑)。ダメダメなチームがドッジボールの大会で優勝するまでを描くのだが、下ネタ、寒いギャグのオンパレード。想像以上にくだらなくて、ランスが出てくる場面だけ妙にシリアスで浮いていたような。貴重なので、これも保存しておこう(笑)。


CLグループリーグ組み分け

またチェルシー対バルサかよ!? 昨年はチェルシー&リバプールが同グループだったし、相変わらずチェルシーいじめは続くね。あの抽選会は絶対ヤラセに違いない(笑)。ま、同グループなので、少なくとも決勝トーナメントの一回戦で当たることはない。それだけでもマシかな。次に対戦する時はどうせなら決勝で頼むよ。


「バルサTV」ガンペール杯

ブラウグラーナなグジョンセンの姿を見て、寂しかったりする。白黒縦縞のダフも寂しかったけど。サビオラはゴールを決めたけど、このまま干されるのか、国王杯要員になるのか。移籍させてやれよ~と思うんだけど。「バルサTV」だと、ヒロミのバルサ寄り解説もあまり気にならない。


……で、リーガはどうなのよ?

少なくとも、第1節の放送はないみたい。今の私は(海外クラブでは)チェルシーがいちばんだし、プレミアとCLでいっぱいいっぱいだし、たぶんアルゼンチンリーグも見たりすると思うので、リーガがなくても時間は足りないくらい。でも、だとするとスカパーの視聴料は割高かな。少なくとも、昨年あったオランダ分がなくなってるわけだしね。

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2006/08/19

マラドーナ「10番の夜」

J:COMオンデマンドで、アルゼンチンのマラドーナ番組「10番の夜」の第1回を見てみた。

ふだんは海外サッカーと自転車レースばかり見ているので、真夏の一時期、見るものがなくなってしまう。こういう時期でもないと見る機会がない。視聴料は200円くらいだったかな。1時間半番組だ。

……いや~、おもしろかった。まさに、マラドーナの、マラドーナによる、マラドーナのための(笑)番組。彼がホストでなければ、こんな番組は不可能。第1回にはペレが登場するので、その部分のほんの一部があちこちで紹介されていたけど、これは全部見たほうがいい。

もちろん彼は司会なのだが、アシスタント役は元アルゼンチン代表GKのゴイゴチェア。背が高くて男前(しかしスカーフグルグル巻きの謎のファッション。首を負傷してるのかと思った(笑))。トークがうまくて、元サッカー選手とは思えない。ゲストも、女子テニスの名プレイヤー、ガブリエラ・サバティーニ(美人! フットテニスうますぎ!)とか、バティストゥータとか、豪華豪華。

問題のペレとの対談部分は、20分くらいはあったかな? この2人の不仲説というのは常識のようなものだったから、まずペレがゲストでやってくるというのに驚いた。ペレにとってはひとりでアウェイの敵地に乗り込むようなものだもんね。けっこう勇気のいることだ。

話の内容もなかなかスゴかった。マラドーナが「君のFIFAでの役職は何?」とかFIFAの金について突っ込めば、ペレは「90年のW杯でブラジルに睡眠薬を盛ったのは君なのか?」と質問(マラドーナの答えは「俺じゃない」。つーことは、本当に睡眠薬事件はあったのね~)。自分の息子が悪い仲間のために道をはずしていることを告白し、マラドーナのように再起してほしいと語るペレなんて、ほかの番組では見られないよ。2人の歌もよかったし(ペレの弾き語りなんて!)。

毎回、豪華ゲストが登場するので、これは全回チェックしなければ!と思っていたのだが、もうプレミアが始まってしまうし、ブエルタもある。カストロ議長の回なんかは見ておきたいんだけどね~。

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2006/05/21

映画「GOAL!」

映画「GOAL!」の試写を見た。

サッカー映画は数あれど、これだけ直球勝負の内容は珍しい。何せ「不法入国した少年が、自分の才能を生かしてのし上がり、プレミアシップで活躍する」というストーリーなのだから。しかも、FIFAにJFA公認で、エンディングクレジットにはニューカッスルやプレミアリーグやアディダスのロゴがずらずら出てくる。

それだけお上のお墨付きがついているだけあって、毒もダークな部分もなく実にストレートな成長物語に仕上がっている。主人公があまりに順調に成功していくので「をいをい、そりゃないでしょ」と言いたくなるけれど、ここまで徹底されると気持ちがいいくらいだし、ファンタジーとして楽しめる。父との葛藤や、理解ある祖母との交流なども定番すぎるとはいえ、適度に涙腺を刺激する。

主人公はトライアルを受けてからわずか数ヶ月でトップリーグの試合に出てしまうのだが、その試合場面は昨シーズンのプレミアの映像だ(ヤロシクやバロシュがいるし)。もちろん映画用にジェラードやランパードをこき使うわけにはいかないので、もとからある試合映像とうまく合成している。さすがプレミアリーグ全面協力だけのことはある。最初に出てくるのはチェルシーの試合で、あとはフラムやリバプール戦も登場。「クライフェルトのゴールでニューカッスルが勝利」したのはFAカップだったような気がするけど、ファンタジーなのでいいのだ(それでもチェルシーが負けるのはイヤだけどさ。ベニテスは一瞬映るけど、モウリーニョは映らなかった)。

もちろん、映画の中のニューカッスルも、昨シーズンのニューカッスルとは違う。もっと成績が良くてCL出場権を争っているし、監督もグレアム・スーネスよりもずっと物わかりがいい(笑)。寒々しい雨の中の風景もいい感じ。アラン・シアラーの選手としての姿を見られるのは、日本ではこの映画が最後なのかもね。でも、ニューカッスルが登場する映画としては「シーズンチケット」のほうがずっとリアルな風景を伝えてくれていると思う(こちらにもシアラーは出ています)。

この映画は3部作で、どうやら第2部はCL編、第3部はW杯編のようだ(ドイツ大会で第3部の撮影が行なわれるらしい)。チラシによれば、主人公は第2部ではレアルマドリーに移籍するとか。ますますファンタジーっぽくて、ここまでされるとちょっとしらけるような気がしてしまうのは、私がヒネクレ者のせいかな。今の銀河系だったら、ニューカッスルでCLを戦うほうがカッコいいのに(カメオ出演のベッカム、ラウールには笑える。ジダンはセリフがないだけ存在感が際立っている)。

さて、アディダスがスポンサードする映画である以上、主人公が所属するチームのユニフォームはアディダスでなければならない。だから、ニューカッスルであり、マドリーなのだろう。すると、気になるのは第3部のW杯編だ。主人公はメキシコ人だが、メキシコ代表のユニはナイキなのだ(笑)。第3部では主人公が交代するのか、あるいは別の国籍を取得して、スペインかドイツかフランス(はたまたアルゼンチンかトリニダード・トバゴか日本!)代表として出場するのか、非常に興味があるところだ。

OASISも新曲を提供しているというサントラはかなり買いかも。あと、エンディングクレジットの後に予告編があるので、途中で席を立たないように。サッカーファンなら、いろいろな場面で楽しめるので一見の価値あり。見終わった後にあーだこーだとツッコミたくなるので、できれば2人以上で見に行くほうが楽しいだろう。
GOAL! 5.27(土) 全国ロードショー

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