2008/09/11

さいかち窪

黒目川の水源といわれる「さいかち窪」を見てきました。

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↑豊かな湧水のように見えますが……


さいかち窪はその名の通りの「窪地」で、小平霊園内の雑木林にあります。昔は確かに黒目川の源流だったそうですが、現在のさいかち窪はただの地面で、水を見ることはほとんどありません。よほど大雨が降った年以外には……。

いつかは水のあるさいかち窪を見てみたいと思いながら、はや数年。前回、湧水が出現したのは4年も前だったでしょうか。すでに自転車生活は始めていましたがまだ知識が足りず、このときは見に行くことはできませんでした。でもついに! 頻発するゲリラ雷雨のおかげでしょうか、さいかち窪が復活したのです。

小平霊園内は車が来ないのでよく通路として使っているのですが(笑)、雑木林はいつも素通り。でも、いつも拝見しているこちらのブログで「さいかち窪に水がある」ことを知って出かけていったのです。


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↑霊園の中とは思えない青々とした草地


ママチャリを近くに止めて、緑の草地を下っていくとすでにそこは川のようになっていました。「これが黒目川の源流だよ」と言われたら「なるほどー」とすぐに納得しそうです。水は澄んでいて、ところどころに広がる水紋で、湧水があることがわかります。でも、ふだんはここはただの地面なんですよ(あまりにも何もないので写真も撮っていませんでしたが、記録しておけばよかった)。


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↑土管に流れ込んだ水は、この後、新青梅街道を渡ります


豊富な水は、次々と土管(?)に流れ込んでいきます。黒目川はこの先暗渠になって新青梅街道を越え、そして遊歩道を備えたおなじみの「黒目川」になるのです。

この水はどこから来るのか確かめようと、さらに上流を目指してみます。小平霊園の雑木林はそれほど広くないはずなのですが、樹木や草が鬱蒼としていて、昼なお暗いほど。足元もぬかるんでいますし、もともと道がないので、即席でできた川をたどるのは至難の業でした。


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↑とにかく蚊がスゴくて大変でした


このあたりが本当の水源かな!?という地点。ここの水はどこから来るのかも知りたいところですが、すぐそばは舗装された霊園通路。ついに確認することはできませんでした。

茶色い地面と雑草しかなかった場所が、こうして豊かな湿地帯になっているとは、本当に驚くべきことです。私が見に行ったのは先週末なのですが、あれだけの水量があればまだ残っているのかな? 日陰で薄暗かったのと、蚊の猛襲に負けてしまったためにろくな写真が撮れなかったので、また確認しに行きたいところです。

今回の水が涸れてしまったら、次に出現するのはいつになるのか!? 昨今の不安定な天気がこれからも続くのであれば、来年も見られそうですが、それはいいことなのか悪いことなのか……。

そうそう、見学に行こうというかたはぜひ虫除けスプレーなどをご持参くださいね。アドバイスをいただいて私も持っていったのですが、「オーガニックで肌にやさしい」虫除けは虫にもやさしかったらしくて、さっぱり効きませんでした(フツーの虫除けはかぶれてしまうので使えないのです)。

歩いているうちに身体の周りを蚊が取り囲み、顔から足までもれなく蚊に止まられ、うるさいし痒いし不快だしで本当に大変でした。もっとゆっくり観察したかったけど、あれだけの蚊に囲まれていたらちょっとムリ~! ほんの10数分いただけですが、もれなく30箇所以上刺されましたよ~! 虫除けスプレーや携帯式蚊取りの性能を試すいい機会かもしれません(笑)。

小平霊園は、東京の練習場からも1キロほどなので、興味のあるかたは練習見学のついでにぜひ見に行ってください。数年に1回のことですしね。

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2006/09/06

あきる野湧水めぐり

残暑がきびしい日曜日、あきる野の湧水を探訪してきました。

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↑二宮神社境内からの眺め。別ルートなら自転車でも登れます


以前、平井川沿いを走ったとき(この時の記録もまだ書いてな~い!)、崖のようなところからきれいな水が湧いているのに気づきました。近くの看板によれば、「秋留台地は地下水の宝庫」なのだとか。しばらくお休みしていた「湧水めぐり」、そろそろ復活させたいところです。

多摩川サイクリングロードの多摩橋を渡り、さらに多西橋を渡って向かったのは「二宮神社」。武蔵六社宮のひとつで、由緒正しい神社であります(と、このへんは適当(笑))。今週末には秋の大祭「しょうが祭り」があるとのことで、境内は早くも祭りの飾りつけ工事が始まっていました。

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二宮神社の秋季例大祭は、9月9日に行なわれる「しょうが祭り」。「しょうがを食べれば風をひかない悪病除」とのことで、参道にはしょうがを売る店が立ち並ぶそうです。ぜひ見物したいところですが、9月9日は調布方面で「ブラジル祭り」があるため(笑)、残念ながら行かれそうもありません。

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お目当ての湧水の池は、道路を渡ったところにありました。市指定文化財でもある立派な藤棚もみごと。それにしても、池とは思えない透明な水。鯉がたくさん泳いでいるのですが、水があまりに澄んでいるので、まるで空中を飛んでいるかのようです。池の水は町中を流れる水路へと流れ込んでいましたが、水路はどこまで続いているのでしょう。

そばには小さな公園もあって、いい遊び場になっています。地元の子たちが水に入って遊ぶ横で、やっぱり靴を脱いで足を浸してみたりして。あー、ものすごく冷たい。川よりもはるかに冷たくて、足が一気に冷えていきます。湧水の温度はたぶん年間を通してあまり変わらないはずだから、冬に来るときっと温かく感じるんだろうな。

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続いては、すぐ近くにある「八雲神社」へ。柵で囲まれた池には落ち葉がたくさん浮いていましたが、水はやはり驚くほど透明。池のほとりに立っている樹は桜。きっと桜の季節はさぞかし美しいことでしょう。春にもう一度訪れてみたいものです。

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池の水はやはり水路へ流れこんでいましたが、そこにはこんな立て札が。神社の湧水で下着を洗う人なんているのかいな。すっごくバチあたりな気がしてしまうけれど(笑)。

今回の湧水めぐりはこれにて終了。その後はいつものように「山猫亭」でお茶をいただいて帰宅というコース。どんどん日が短くなってきているから、もっと早起きしなくちゃねえ(笑)。

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2005/09/14

府中&国立の湧水

湧水探訪、今回は府中&国立編です。

といっても、実際に行ったのはもうひと月以上前のこと。写真を整理していたら、まだネタにしていなかったことに気づいたもので……。相変わらず、近場だけはあちこち行っているんですね、私。

府中市西府町にも「東京の名湧水」があるというので、地図で見当をつけて行ってみました。白糸台で掩体壕を見た後だったので、府中市を横断するコースになります。もちろん、甲州街道をまっすぐ走るなんてことを私がするわけがありません(そのほうが早くて近いと思うけど)。しだれ桜の名所の東郷寺の近くを通って、東京競馬場を通過し、下河原緑道をちょっと通って、鎌倉街道付近まで。このあたりまで来れば目的地はもうすぐ。幸い、水路に沿った緑道が見つかったのでそこに沿っていくと、湧水はすぐに見つかりました。

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このあたりは水路があって、湧水はその水源のひとつとなっているようです。府中崖線のふもとにあって、植物が茂って昼なお暗く、人通りも少なくてちょっと寂しいところです。この日は本当に暑かったので、腕を洗ったり首筋に水をかけたりして涼をとりました。しかしここにもいました蚊の大群。数分いるだけでまたあちこちさされまくり、虫よけスプレーかかゆみ止めをもってこようと思っていたのにやっぱり忘れてるし、学習能力のない私はまたも蚊に追いまくられて府中の湧水を後にしました。

ここまで来ると、国立市はすぐ隣。国立市には谷保に2か所湧水があります。でも谷保天満宮を素通りしてきてしまったので、今回は「ママ下湧水群」のみ。もともと矢川があったり府中用水があったりと、水路だか川だかがたくさんあるところです。最新の地図を見ると、ここらに「ママ下湧水公園」なるものができるらしいのですが、工事の形跡はあるものの公園らしきものは見当たらず、「抱負な湧水量」と記述があるわりには工事のガレキの中に細い水路が埋まっているような状態でした。これがあの有名な「ママ下湧水」なのだろうか、場所を間違えたんだろうか?と思ってしまいましたが、ちゃんと立て札もあるし場所は間違っていないようでした。

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帰宅してから検索してみると、大規模道路工事が行なわれた結果、湧水付近の環境がかなり破壊されたようです。そういえば、新しい道路がありましたが、これの建設のせいで湧水付近があんな惨状になったのですね。東京都も大々的に「湧水57選」なんて宣伝するくらいなら、ちゃんと湧水の環境を守ってほしいものです。

あ、ここも例によって蚊が大発生しており、あまりじっくり観察できませんでした。湧水探訪で蚊に悩まされない場所って、深大寺と野川くらいだったかなあ。

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2005/08/17

湧水:小金井(後編)

多摩地区小金井にある湧水を訪ねるポタリングの続きです。

滄浪泉園(そうろうせんえん)は、波多野承五郎という人の別荘だったところです。旧三井銀行の役員や政治家を務めたそうですが、全然知らないや。でも、この場所の名付け親の名前はさすがに知っていました。犬養毅。入口にある石の門標の文字も、もとは彼の筆によるものだそうです。昔の首相は達筆で教養豊かだったんだなあ。

殿ヶ谷戸庭園もそうですが、このあたりには昔のお偉いさんの別荘がたくさんあったようですね。そのいくつかはこうして保存されて、いわゆる「武蔵野の面影」というヤツを残してくれているわけです。

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入口で100円の料金を払って中へ。当然ながら自転車では入れないので、門の外側に駐輪しました。ママチャリはどこでも気軽にとめられるから本当に便利。立派な門をくぐると、しばらく石畳の坂が続きます。自転車で入れたとしても、この坂を下っていくのはイヤだなあ。細いタイヤだったら石畳の間にはまりこんでしまいそうです。

湧水は、殿ヶ谷戸庭園と同じように庭園の池のところにありました。より木々が鬱蒼としていて昼間でも薄暗く、別世界のようです……しかし、ここにもいました、蚊の大群。立ち止まるたびに押し寄せる蚊。自分が蚊に囲まれて歩いていることがよくわかります。ああもう、手も足も首も痒い! それにうるさい! ついに、片方の足に蚊が5匹いっぺんにとまっているのを見た瞬間に「もう帰る~!」とキレてしまいました。湿度の高い夏に来るところじゃありません。水琴窟の仕掛けも面白かったけど、じっくり音を楽しむ余裕もなし。

昔は蚊に刺されても一時的に痒くなるだけで何ともなかったのですが、最近はトシのせいか肌が弱くなり、一度刺されると痒みは数日間続き、1週間くらい痕が消えない体質になってしまいました。だから蚊だけは本当に嫌い。「秋にまた来るからね~」と心に誓って、逃げ出すように庭園を後にしました。自転車を漕いでいれば、不思議とあまり刺されないんですけどね。

そんなわけで、次の湧水ポイント「中村研一記念美術館」の隣の「美術の森」も、場所を確認してあわただしく写真を撮るだけで退散してきてしまいました(美術館は小金井市の施設になることが決まっており今は閉園されていますが、隣接するお庭は公開されています)。

後半は蚊に追われてものすごい駆け足になってしまったのですが、この国分寺崖線めぐりは面白いですね。自転車では登りたくないような坂がいくつもあるし、湧水でいれた珈琲を出す喫茶店もあります。もし紅葉を堪能するなら、12月初旬でしょうか。次回は季節が移り変わったころに出直してみたいと思います。結局、今回のポタリングで足はすっかりまだらになってしまい、1週間ほど取れませんでした。

教訓:夏の湧水めぐりは虫よけスプレー持参のこと。


蚊の話ばかりになってしまったので、見学案内を書いておきます。参考にしてください。

滄浪泉園:入園料:大人100円、子供&老人50円
       開園時間:午前9時~午後5時(入園は4時半まで)
       休園日:毎週火曜、12月28日~1月4日
美術の森:開園時間:午前10時~午後5時(4~10月)、
             午前10時~午後4時(11~3月)
       休園日:毎週月・木曜、12月25日~1月9日

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2005/08/16

湧水:小金井(前編)

多摩湧水めぐり、今回は小金井編でございます。

実際に行ったのはひと月くらい前なんですが、なかなかまとめる時間がなくて……。7月下旬はかなり涼しい日が多くて、私でもポタリングに行こうという気分になれたのでした。

湧水めぐりは貫井神社からスタート。地図ではこのあたりのはずなんだけどどこだろう……と、しばらくうろうろ。このあたりの道はけっこう入り組んでいて(というか、行き止まりが多くて)よくわかりません。この急坂の下にあるような気がするけど、もし違ったら登ってくるのがイヤだなあ……などと寝惚けたことを考えていたのですが、仕方がないので坂を下りてみることに。坂の前には「10%」という立て札がありましたが、絶対10%以上は傾斜のある坂を下っていきます。

あー、やっと見つけた。考えてみたら、ハケの湧水なんだから、崖の下にあるのは当然なんだよねと、ひとり納得。地図でも坂の有無がわかればいいのに~。

この貫井神社の湧水は、小金井という地名の由来にもなっているそうです。「黄金のように豊富な水が湧き出す」ことから「黄金井(小金井)」、そして「湧き出す水が湯気が立ち上るほど温かい」ことから「温い(貫井)」。へー、ちっとも知らなかった。けっこういい地名なんだね、と感心してみたりします。湧水のある神社だけあって、水神様がおまつりされています。

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季節は夏ということで、藻でいっぱいの池ではたくさんの亀が甲羅干し中。この池が湧水ポイントなのかと思いきや、肝心の湧水はもっと奥、本殿の横のほうにありました。確かに「貫井」だけあって、そんなに水は冷たくなかったような???

境内を散策していると、季節柄、蚊が集まってきます。湿っぽくて池が近くにあるのですから、蚊が大発生するにはうってつけの場所というわけ。ベンチに座って脚をボリボリかいていても風情がないので、次の湧水ポイント「滄浪泉園」へ向かうことに。

移動するにはまず坂を登らなくては! 私にとっていちばん馴染みの坂は、野川公園近くにある「二枚橋の坂」なんですが(味スタへ行く際に必ず通る)、ここの傾斜表示は「11%」でママチャリでも普通に登れます。貫井神社横の坂は絶対それ以上あるんだけどなあ。ママチャリで登ろうとしましたが断念し、自転車を押すことにしてしまいました。私のママチャリでは無理ですわ、ここは。

新小金井街道を渡って、滄浪泉園を探します。こちらは表示板もあって、すぐ見つけることができました
(長くなったので以下次号ということで)。

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2005/08/01

湧水:昭島市

多摩湧水めぐり、前回の国分寺編に続き、今回は昭島市編です。

季節は真夏、ルートは多摩サイと私の苦手な要素がそろってはいるのですが、今年の夏は心配していたよりもずっと過ごしやすいみたい。天気予報を見て、湿度が低くて最高気温も30度未満の一日を選んで、ママチャリで拝島方面へと出発しました。

昭島市の水道水って、すべて地下水でまかなわれているんだそうです。そのおいしさはミネラルウォーターにも負けないらしいのですが、実は昭島市で水道水を飲んだことはありません。公園とかの水道でもいいのかな? 今度試してみたいものです。

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……とまぁそれだけ水が豊かな昭島市ですから、湧水ポイントも当然ながらあるわけです。まずは、諏訪神社へ。このあたりの地名は「宮沢」というのですが、名前の由来はここの神社の湧水なんだそうです。写真は湧水が流れ込む境内の池。水量も多くて、なかなか豪快に流れていっています。注意書が記された立て札を無視して、この日は近所の小学生たちが網をもって集まっていました。この近所には湧水を流した水路も多く見られ、わさび田もつくられているとか。

続いての目的地は龍津寺。奥多摩街道をずっと行けばすぐに着くはずなのですが、車が怖いのでいったん多摩サイに避難、そこから目的地を目指します。奥多摩街道なんて、100メートルだって走りたくないもん(でもそのくらいは走ったけど)。

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お目当ての湧水は、龍津寺よりも先に見つかりました。あー、これはいいわ。お寺そのものは坂の上、入口は奥多摩街道沿いにあるのですが、その敷地は坂を下ったところまで続いていて、湧水が流れる水路に囲まれているのです。水路は片側を歩行者専用道路、反対側を巨大な石垣に囲まれていて、とてもいい雰囲気。ここでも子供らが水に入って遊んでいましたが「たいへんきけんですから石がきであそばないで下さい。けがをしても一切の責任は負いません 龍津寺」という立て札があちこちにありました。

水は澄んでいて冷たく魚影もあるし、水路をたどって見ていくだけで満足してしまったので、お寺そのものは見学しませんでした。実は入口までは行ったのですが、葬儀をやっていたので邪魔する気になれなくて……。

この付近には、他にも拝島大師などの名所もありますが、今回はこの2箇所だけ。おいしい水がどこでも手軽に飲めるという昭島市、ちょっとうらやましいかもしれません。

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2005/07/22

湧水:国分寺

湧水探訪、今回は国分寺編です。

それほど距離があるわけでもないのに、今まで自転車で国分寺へ行ったことはほとんどありませんでした。理由は簡単で「道が怖いから」。我が家から国分寺までのルートを検索したとしたら、真っ先に出てくるのは「府中街道」になるはず。でもこの道は私が最も忌み嫌う、車道は狭いし歩道はボコボコ、絶対自転車で通りたくないサイテーの道路なのです。そんな道は絶対通りたくない……というわけで、住宅街を抜けたりいろいろ工夫しながら何とか国分寺までたどり着きました。メーターの距離表示を見て「本当に近いんだなあ」と改めて感じてしまいました。立川よりもずっと近いのね。

まずは地図を見ながら「姿見の池」へ。中央線の電車の窓から見える場所で、今まで「どういうところなんだろう?」と思っていた場所でもありました。伝承によれば、鎌倉時代に恋ヶ窪の遊女たちが自分たちの姿を映していたという池だそうです(今まではただの駅名としか認識していませんでしたが、こうして「恋ヶ窪」と漢字で表記するとなかなか風情のある地名なんですねえ)。

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池は昭和40年代に埋め立てられてしまったけれど、平成10年に昔の池をイメージして復活させたものだとか。探し方が悪かったのか「名湧水」の立て札は見つかりませんでしたし、池そのものはにごって緑色でしたが、周辺の恋ヶ窪用水は清流。ミソハギの色も鮮やかで、とても中央線の線路沿いの風景とは思えないほどでした。もうひとつ、印象的だったのはカエルの声。最初は誰かがチューバか何かの練習でもしているのかと思ったのですが、あれがウシガエルの声だそうです(散歩中の人に教えてもらいました)。あちこちの池を見物に行きましたが、ウシガエルは初めてです。ありゃ確かにウルサいよな~。姿も見てみたかったなあ。

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続いては、お寺の国分寺を経由して、有名な「真姿の池湧水群」へ。しばらく前までは「姿見の池」と名前を混同していましたが、お鷹の道のほうにあるのが「真姿の池」です。こちらは、病んだ美人がこの池の水で洗ったところ病が平癒したという言い伝えからの命名。ひんやりと冷たい清水が流れる水路沿いには普通に民家があります。洗濯板とタワシが置いてあったりして、今でもこの水路が生活に密着していることがわかります。露地もの野菜を売っている人が、ジャガイモを水路で洗っている姿も見ました。生水は飲まないほうがいいようですが、ここでトマトとかを洗って食べたらおいしいかも!?なんて思ってしまうくらいの清流でした。

最後はにぎやかな国分寺駅のすぐ近くにある「殿ヶ谷戸庭園」です。一度来てみたかった場所でしたが、閉園時間が早いために機会がありませんでした。ところがこの時期は夏休み期間中だからでしょうか、閉園が夜6時なのです(「隠れ家」blogで情報を知りました。ありがとうございます)。これなら私でも安心して庭園を散策できるというもの。よく手入れされた日本庭園で、これなら入場料(150円ですが)を払うのも納得できます。湧水のある池付近の植栽は本当に見事。紅葉のころはさぞかし美しいことでしょう。

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自転車に乗っている時間より散歩している時間のほうが長くて、ちっとも走行距離が稼げませんでしたが、国分寺湧水めぐりはこれでおしまい。ウチに帰って地図を見て「ついでに小金井の湧水もまわればよかったー!」と後悔したのはいうまでもありません。ま、お楽しみはこれからだ、ということにしておきましょう。

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2005/07/12

湧水:矢川緑地

湧き水を求めて、矢川緑地へ行ってきました(もうひと月も前ですが)。

落合川の湧き水近くで「東京の名湧水57選」という立て札を見て、他にどんな湧き水があるんだろう?と調べてみました。思っていたよりも身近な場所にたくさんあるのでビックリ。あくまで自転車で気軽に行くつもりなので、57箇所すべてを見るのはムリでしょうが、これから気長にいくつかまわっていこうかと思います。

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で、今回は立川市の矢川緑地。矢川のそばを通るたびにきれいな川だな~と思っていたのですが、なるほどこの矢川緑地のあたりには湧き水が何箇所もあるのですね。場所は、南武線の西国立と矢川の間あたり。説明板によれば、矢川の流水中にはミクリやミゾホオズキなどの珍しい植物が見られ、ホトケドジョウもいるそうです。自然を守るために一部の区域は立ち入りが制限されており、動植物等の採取はもちろん禁止されているのですが、私が行った時には虫取り網をかついだ小学生が何人も走り回っていました。湿地帯のほうも、雨が少ないのかどうなのか、だいぶ干上がっているような状態だったなあ。

それほど広い緑地ではなく、周囲は住宅地に囲まれています。緑地を一歩出て狭い道路を渡ってみると、そこには火葬場があったりするし、ここがつぶされずに守られていること自体が不思議になってくるくらい。水に入ることはできませんが、透明な流れを見ているだけでちょっと涼しげな気分になることができました。

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2005/06/29

湧き水を求めて・1

暑い時は水辺ですよ、と落合川方面へ行って来ました。

まだ咳が止まらないので本調子とはいえないのですが、とりあえず近場へのポタリング。スピードを出さず、坂もなくラクをしたいとなれば、私の場合は黒目川コースと決まっております。黒目川沿いにひたすら進めば荒川まで行けるのですが、途中で川沿いの道をたどれなくなってしまうので(行かれないことはなさそうですが、オフロードをムリして行っても楽しくない)、もっぱら黒目川~落合川をのんびり進むのがお気に入りです。

黒目川には水源としての湧き水もいくつかあるのですが、かなり枯渇してしまっている様子。今はもっぱら浄化された工場廃水に頼っているようです。そのひとつが、東京コカ・コーラボトリングの多摩工場。工場見学も受け付けているので、行ってみると面白いかもしれません。「できたてのコカ・コーラ」の試飲ができるそうで、ちょっと興味をひかれます。もっとも私はコーラは飲まないので、どちらかといえば「サントリー武蔵野ビール工場」で「できたてのモルツ」のほうがいいな(笑)。

昔ならば水質汚染の元凶となった工場廃水ですが、今では貴重な水源のひとつ。私が子供の頃はドブ川だった野火止用水がよみがえったのも、浄化された下水処理水のおかげですからね……。

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一方の落合川は、水源の大半を湧き水が担っているようです。調べてみると落合川付近は湧き水だらけ。その中でもたぶん最大規模のものが「南沢緑地保全地域」にあります。立て札によれば「1日1万トン」もの湧水があるとか。湧き水が流れ込む場所では、親子連れが大騒ぎで遊んでいます。私も靴を脱いで足を浸してみましたが、本当に冷たい。この日はムチャクチャ暑かったのですが、いつのまにか足はしびれるほどに冷えてしまいました。

落合川沿いには、子供でも安全に遊べるような水辺の広場があります。水源のことを考えると、落合川なら水質的にも安心して遊ばせられそう。川の水温は決して高くはないだろうに、海パン姿で川の中で遊ぶ子供もたくさんいました。いや~恵まれた環境でうらやましいな。

近くの竹林公園にも湧き水ポイントがあります。でものんびりしていると蚊に刺されまくるので注意~。

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