2006/10/10

多摩湖のまん中

強風ですっかり気力をなくしたため、多摩湖往復をあきらめて帰途につくことにしました。

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↑多摩湖の中央を走る堰堤。右上の堤防の上が車道


いつもは1周で終わらせ「狭山公園」内を走って帰るのですが、この日は多摩湖橋から多摩湖を二分する堰堤へ出てみました。村山上貯水池と下貯水池を隔てる「上堰堤」、通称「中堤」です。

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↑自転車を押しながらこんな階段を上り下りするのはイヤなのですが


ここの車道は道幅も狭く交通量が多いので、私のような車嫌いが自転車で走ることは到底ムリ。ちょっと面倒ですが、自転車を押して長い階段を下り、歩行者用の通路を進むことにします。ふだんは多摩湖の周回コースばかりを走っているので、ここに来るのは数年ぶりです。

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↑大草原へと姿を変えた村山下貯水池


はるか向こうに見えるのが、工事中の堰堤。水が抜かれた下貯水池は、今では広大な草原のようになっています。ここが再び水で満たされるのは……約3年後。ああ、早く工事が終わってくれないかなあ。

中堤で多摩湖を横断し、再び延々と階段を上っていけば、そこはもう鹿島橋。たまにはこんなショートカットで多摩湖をめぐるのもいいものです。

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↑多摩湖自転車道と空堀川が交差する地点の工事ポイント。
川沿いの遊歩道も完成が近いようです

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2006/09/29

多摩湖一周ポタガイド・4

ようやく、最終回になりました(第1回第2回第3回もよろしく)。

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多摩湖橋を渡ってそのまま進んでいけば、西武ドームの裏手が見えてきます。野球のある日には歓声やアナウンスなどが聞こえて、にぎやかな場所になります。西武ドームの敷地に沿った、金網に囲まれた細い道を入っていけば、尾崎豊さんのお墓がある「狭山湖畔霊園」へつながっています。


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ここからしばらくは、山口線や西武園ゴルフ場、西武園ゆうえんちなどを左手にながめながら自転車を走らせます。路面も整備されていて、この区間がいちばん走りやすいかな。スピードも出ますが、歩行者も多いので注意してくださいね。


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ダンプの出入口を過ぎて、狭山公園のこの建物が見えてきたら、多摩湖一周は終了です。堰堤が工事中のため、厳密には「一周」できないのが残念です。今回は、狭山公園内を抜けて、「武蔵村山西」交差点のほうへ戻ることにしましょう。


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↑休憩所。椅子の上に立てば、湖面を見ることができます


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細い舗装路を下っていきます。この道は工事の際に通路としてつくられたもので、以前はありませんでした。左手の壁の向こうにはたくさんの桜があって、春には花見客でにぎわったものです。残念ながら、ほとんどの桜が工事の際に切られてしまったようです。


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「氷川神社」のところでいったん道が途切れるように見えますが、このまま右折して公園内の道を下っていってください。


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公園内から見た、狭山公園入口。ここを出て直進、2本の道路を渡ると、武蔵野うどんの「宅部うどん」があります(日曜定休)。北山公園や八国山緑地へ足を伸ばしたい場合も、こちらからどうぞ。


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公園内を抜ける場合は、管理事務所を過ぎて、この遊具があるところを曲がり、そのまま道なりに進みます(つきあたりは右へ)。樹木が鬱蒼としていて、昼でも暗く感じる場所でもあります。道は少し登り坂になります。


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右手には大きな池が見えてきます。通称「たっちゃん池」。昔は宅部地区の水田の用水池として使われていましたが、名前の由来は悲しいものです。大正14年8月に、たっちゃんという男の子が溺れ、彼を助けようとした青年2人も池にのまれて、3人が亡くなりました。この事件以降、「たっちゃん池」と呼ばれるようになったそうです。その後も池で溺れる人は後を絶たず、河童が住んでいると噂されたこともあったようです。資料によれば水深は7メートルもあるとか。これだけ広く、深いのであれば、なるほど泳ぐには危険でしょう。

「釣り禁止」の立て札があっても、釣り人の絶えない池でもあります。周囲にはカエデの木がたくさんあるので、紅葉の時期は本当に見事になります。隠れた紅葉見物の名所なんですよ~。


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「たっちゃん池」を過ぎると、「太陽広場」になります。以前は樹木はまったくない原っぱだったのですが、球技を制限するためか、やたらと桜などが植えられてしまいました。

「太陽広場」を周回して道なりに進み、次の分岐点は左に進んで下っていけば、「武蔵大和西」交差点にほど近い「狭山公園入口」となります。お疲れさまでした。


それにしてもこのコース、トイレの数だけは豊富です。今回書いていて、改めてそう思いました。お腹の具合が悪くても安心!というくらい(笑)、数キロおきにトイレがあります。せっかくですから、近くに自販機も置いてほしいくらいですが、ゴミの問題などもありそうもいかないのかな。

この多摩湖一周コース、なかなか湖面が見えないので味気ない部分もありますが、のんびりポタリングには最適。狭山湖まで足を伸ばせば、湖も充分堪能できますしね。狭山丘陵のほかの部分と組み合わせて、いろいろなコースを考えてみてください。


*多摩湖付近の歴史や故事については、東大和市郷土博物館で購入した書籍「東大和のよもやまばなし」「東大和市史資料編2 多摩湖の原風景」を参考にしています。これがあれば、当分多摩湖のネタには困らない!(笑)

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2006/09/26

多摩湖一周ポタガイド・3

多摩湖一周のんびりガイドの3回目です(第1回2回もどうぞ!)。

玉湖神社をすぎるとまもなく、車道がこのように分岐している場所があります。
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自転車道をそれて、この車道を進んでいけば狭山湖へ出られます。歩道がないわりには意外と車も多く、道の両側が溝になっていますので、端に寄り過ぎないよう注意しましょう。この道をまっすぐ行って、つきあたりが狭山湖の敷地内になります。水道局側の門はしまっていますが、気にせずその右側の入口から入ってしばらくオフロードを進めば、狭山湖堰堤となります。


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狭山湖堰堤からの風景はこんな感じ。ちょうど太陽が沈む方角なので、夕陽の写真を撮りに訪れる人も多いみたい。真冬には富士山がくっきり美しく浮かび上がります。堰堤をずっと進んでいけば、狭山湖一周コースにも出られます(ただしオフロードなのでMTBがおススメです)。

狭山湖へ行く道の進行方向右側には、ユネスコ村「大恐竜探検館」などがあります。ここも9月30日で閉園。閉園間近とあって、この土曜日はさすがに混雑しそうです。「狭山不動尊」へもこちらから。多数の重要文化財が移築されているのですが、どこかニセモノっぽく感じられてしまう不思議な空間です(笑)。レポートはそのうち……。


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多摩湖自転車道に戻ります。次に見えてくるのは、巨大な朱色の塔。ここが金乗院、通称「山口観音」です。実におもしろい場所なので、時間がある方はぜひ見学してみてください。レポートはこちら


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自転車道をさらに進むと、このような分岐点があります。左へ進むと、村山貯水池(多摩湖の正式名称)を貫く中堤や西武ドーム方面への車道へ行くことができます。多摩湖一周をする場合は、右側へ。ここを登ると「多摩湖橋」となります。「鹿島橋」のちょうど対面に位置する橋で、工事中の現在、多摩湖の湖面を見ることができる唯一のポイントでもあります。

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↑多摩湖橋


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↑多摩湖橋から見る多摩湖


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↑多摩湖の真ん中を貫く中堤(歩行者用通路は下側にあります)


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多摩湖の反対側に見える建物は「慶性門」。建物のように見えますが、山門だそうです。もともとここには慶性院というお寺がありましたが、多摩湖の建設によって湖底に沈みました。お寺そのものは現在東大和市芋窪に移転していますが、山門はこの地に残され、一時は荒れ果てていたそうです。現在では復元され、このような姿になっています。この山門をくぐると、多摩湖の湖底から見つかった遺跡を記念した「湖底の村広場」や「大多羅法師の像」があります。


……うーむ、全4回になりそう。

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2006/09/24

多摩湖一周ポタガイド・2

多摩湖一周ポタリングガイドの第2回です(第1回はこちら)。


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鹿島休憩所をすぎると、ますます緑が濃くなっていきます。晴れている時は、木漏れ日の道が気持ちいいのですが、向かいはラブホテル街なのであまりいい風景とはいえません(笑)。いつぞや話題になった、東大和市芋窪のハーレムおじさんの家もこの近くのはず……。


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こんな廃墟もあります。廃墟探検は趣味ではないので、素通りします。その昔は都心にほど近い景勝地として知られ、数々の文学作品でも語られ、昭和初期には「村山ホテル」という立派なホテルまであったそうですが、いつごろからこのように荒廃した風景になってしまったのでしょうか。今はすっかり慣れてしまいましたが、最初のころは不気味に感じたものです。


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廃墟をすぎてまもなく見えてくるのが「かぶと橋」です。アーチの上の2匹のカブトムシが目印。この橋を渡って道なりに下っていけば、「赤堀トンネル」「横田トンネル」といった廃線跡トンネルへの近道となります。ただし、階段もあるオフロード。MTB以外にはおススメできません(かぶと橋を下った時の記録はこちら)。


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「かぶと橋」を過ぎて、自転車道をさらに下っていったところ。ここで車道に出て、写真の左のほうへ行けば「かたくりの湯」方面へ行くことができます。野山北公園や六道山公園へのアプローチもこちらから(オフロードになりますので、MTBがおススメです)。廃線跡トンネルを目指す方も、ここからのほうが安心です。


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なお、車道を走る場合は、このあたりでやめておくのがいいでしょう。ここから先の車道は、車線をはみ出さないようにするためのポールや突起があったり、「ローリング族防止」のための段差舗装があったりで、走りにくいかもしれません。工事車両もけっこう通りますしね。

ここからしばらくは特に見どころはありません。途中で埼玉県に突入しますが、だからといって何かが変わるわけではありませんし(笑)。


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ここが「玉湖神社」。「たまのうみじんじゃ」と読みます。昭和9年に竣工され、水神と山の神をまつっていました。出来上がった伊勢神宮を模した立派な社殿では、毎年5月11日に大祭が催されたそうです。しかし時代は移り、水道局という公共体で神様をまつることが問題になり、昭和42年にみたま遷しが行なわれました。そんなわけで、現在の「玉湖神社」は空き家なのです。朽ち果てる一方の社殿に淋しさを感じてしまいます……。


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玉湖神社の手前、この階段の上の部分には、かつて「狭山富士」と呼ばれた人工の富士山がありました。近隣にはもうひとつの人工の富士山「荒幡富士」がありますが、こちらも同じようなものだったのでしょう。昭和8年ごろ竣工され、山の頂上部分は富士山らしくするためコンクリートで白く固められていたとか。その後は荒れ果てたままになっていましたが、一部修復されて頂上まで登れるようになっています(足元が土の部分もありますので、雨の翌日には注意が必要です)。樹木が邪魔をするため眺望は良くありませんが、頂上からは狭山湖も見えます。夕焼けも美しく、冬には特におススメの場所です(狭山富士頂上からの風景はこちら)。


ちなみに、「タヌキの墓」はさらに手前、進行方向左手にあります。雑草がなくなった時期なら見つけやすいかも。


さらに続く……。

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2006/09/23

多摩湖一周ポタガイド・1

走り慣れた多摩湖周回コースを、ご紹介してみようかと思い立ちました。これから数回に分けて、書いていこうと思います。

秋は多摩湖が美しくなる季節。もしよろしければ、参考になさってください。あくまでも「のんびりポタガイド」ですので、スピードを出したい人には向かないかと思いますが……。


ご紹介するのは「武蔵大和駅西交差点」をスタート地点にした、多摩湖右回りコース。

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多摩湖へのアプローチはここから。周回ルート上にはコンビニはありませんので、食料・飲料を確保しておきたい場合は、武蔵大和駅前のローソンに寄っておきましょう。

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↑ここから600メートルほどゆるやかな坂を登ります


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狭山公園への入口です。多摩湖堰堤が耐震工事中のため、狭山公園内も一部利用できない状態が続いています。多摩湖を一周して、ここから出てくる予定です。

本来の狭山公園入口は、工事用トラックの出入口となっています。ここの横断歩道を渡って最初の角を右に曲がると、武蔵野うどんがおいしい「野沢屋」さんがあります(日曜が休みなので注意!)。


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登り坂の途中にあるのが「村山下貯水池工事インフォメーションセンター」。自転車道とは反対側にあるため、立ち寄りにくい場所ですが、多摩湖の歴史などを手っ取り早く学べる場所でもあります。多摩湖に詳しいお姉さんとのトークが楽しめます(笑)。


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登り終えたところには、トイレがあります(向かいが駐在所)。ここもトラックの出入口となっていますが、以前は多摩湖堰堤へつながっていました。夕方になると、たくさんのネコが集まってきます。奥に「見晴台」への入口があります。


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見晴台」入口。自転車とペットは不可なので、自転車は駐輪しなくてはなりません。時間は夕方4時半まで。工事中で立ち入れない多摩湖堰堤は、この場所から見ることができます。工事前は、多摩湖堰堤は「西武園ゆうえんち」の花火大会をタダ見する絶好のポイントでした。

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「見晴台」からは、昔ながらの給水塔や、遠く西武ドームを見ることができます。


多摩湖周回ルートに戻って、先を進みます。「見晴台」ポイントをすぎてすぐ、向かい側に自販機があります。このあと終点まで、道沿いに自販機はありません。ほんの10キロほどのコースですが、ドリンクが必要な場合はここで補給しておきましょう。


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しばらくは閑静な住宅街(西武多摩湖畔住宅)沿いの道が続きますが、やがて奇妙なオブジェと公園が見えてきます。ここが「狭山緑地」。このあたりから、木陰の道が多くなります。途中にあるのが、食事処の「鳥山」。すべての座席が離れ形式で、鳥や川魚料理がメインとのこと。ずっと気になっているのですが、まだ立ち寄ったことがありません。大勢で行くほうが楽しそう。


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スタート地点から約3キロで、「鹿島橋」と「鹿島休憩所」に到着します。この分岐点では、右に進んで赤い橋を渡ります。ここは、冬になると野鳥観察の人で混み合うところ。橋を渡り終えたところにある鹿島休憩所には、水道やベンチがあります(少し歩けばトイレも)。初夏にはヤマツツジ、秋にはキンモクセイとギンモクセイが咲き、ひと休みには最適。ただし、夏にのんびりしていると蚊に刺されまくりますので、早々に退散することになりますが。


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↑鹿島休憩所。デジタル時計は約5分遅れています


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鹿島休憩所にある地図表示板です。矢印のトイレの方向へ降りていけば、村山下貯水池と上貯水池を分ける中堤へ出ることができます。ただし、車道が狭い上に交通量が多いので、私はほとんど行ったことがありません(歩行者は車道の下の遊歩道を使用)。この堰堤は、後述の多摩湖橋へ続いていますので、多摩湖を半周だけで終わらせたい場合は、ここでショートカットできます。


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鹿島休憩所に続く「つつじ橋」を下りたところです。このまま道なりに進みます。Uターンして左側の道を進むと車道となり、ここを下っていくと「豊鹿島神社」があります。8世紀に創建された古い神社で、秋には盛大なお祭が催されます。

……うーむ、この調子だと全3回かな……。
次回に続く!

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